株式会社旺文社が、全国の高等学校におけるICT活用実態について実施したアンケート調査の結果を発表しました。全国計661校の高等学校が回答したアンケート結果を旺文社のサイトで詳細を見ることができます。
調査結果のサマリーとして挙がっていたのは以下の3項目でした。それぞれに思ったことをコメントとして追記しました。
- 「1人1台」の端末利用が95.3%に。7割以上が学校指定端末、約6割が家庭での費用負担
- 「全体の3割以上が学校による指定端末の支給、約4割が個人費用負担による指定端末の調達(BYAD)=7割以上が学校指定の共通機種を運用」とのこと。意外と学校から端末が支給されるケースも多いのですね。これ、細かく数字を見てみたいなと思いました。
- 「全体の8割以上で通常教室での無線ネットワークが利用可能な状況だが、半数以上の高等学校が「安定したネットワーク環境の整備」を課題に挙げている」とのこと。高校生活のなかで端末がどのように活用されているのか、授業参観へ行きたいと思いました。見てみないとわからないな、と。
- 高等学校での運用が「当たり前」となるICT。一方で垣間見える学校現場での“リアル回帰”
- 「「生徒用ICT端末を十分活用できている」の回答が急増し、高等学校において約8割の教員がICT活用に一定の手応えを得ているという結果に」とのこと。上にも書きましたが、どんなふうに使っているのかが問題。これ、学校によって全然違うというふうに感じています。
- 「高等学校において「ICTは利用して当たり前」という土壌ができつつある一方、活用の意義を問い直して対面での指導やコミュニケーションを重視する、“リアル回帰”の気運もにわかに感じられる」とのこと、これはめちゃくちゃいいことだと思います。ちゃんと「活用の意義」を問い直してほしいですし、そのときには学校の「目指す学びの形」と合わせて検討してほしいと思います。
- 高等学校での利用が二分されている生成AI。安全に利用するための環境やルールの構築が課題
- 高校で生成AIがどんなふうに活用されているのか、授業で見てみたいなと思いました。
高校の授業を見せていただく機会、高校の授業レポートを書く機会を意識して増やしてきてはいるのですが、まだまだ高校でのICT活用を語るには場数が足りないなと感じています。
特に、公立高校でのICT活用をもっと見てみたいなと思いました。まだまだ。たくさん授業を見て、それを横に広げるべく発信する活動を広げていきたいと思います。その進捗具合を見るのに、こうした調査結果は大変参考になります。
(為田)