教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

やってみた:Geminiのモデル「Deep Research」でうちの会社についてレポートを書かせてみた

 最近、会社への行き帰りの電車の中で、PixelでGeminiといろいろと話をしています。ちょっと前から、Geminiのモデルを「2.0 Flash」から「Deep Research」を選べるようになったので、ちょっと使ってみたら、思いのほかしっかりリサーチ計画を出してくれたので、「これはスマホの小さい画面よりも、PCの大きい画面で読みたい」と思って、試してみることにしました。

 自分に関わることでリサーチしてもらう方が、成果の信ぴょう性とかいろいろ評価もしやすいなと思ったので、「フューチャーインスティテュート株式会社の現在の活動が、日本の学校教育にどのように貢献できるか、可能性を提示してください。そのうえで、その効果を上げるために今後するべき施策を提案してみてください」というリサーチを投げてみました。(こんな感じでいいのかな…)

 最初に、リサーチ計画を提示してくれます。この時点で、変更を依頼することもできます。ウェブサイトのリサーチをして、どんなことを調べるのかなどが詳細に書かれてきます。このリサーチ計画の段階で、「おお…」と思ったりします。

 そのあとはどんどんリサーチが進んでいきます。思考プロセスを表示してくれるので、どんなサイトを参照してリサーチをしているのかも見ることができます。

 そして最後に報告書をアップしてくれます。なかなかな文章量です。最初にサマリーがつくし、途中に表でまとめて分析しているところなどもありました。よくできていてびっくりしました。

 これはいろいろなテーマでやってみたくなりますね。同じ生成AIでも、モデルによってこんなに違うのか、というのを知れてよかったです。
 僕は今回Deep Researchで出してもらった原稿を読んで、これだったら決算報告書のなかの「事業環境」とかは書いてもらったほうがいいのができるだろうな、と思いました(もうすぐ決算だから、使うことを決めましたw)。

 さて、こういうのを使えるようになっているいま、学校でどんなふうに授業で生成AIを使うのがいいのか、本当に悩ましいですね。これ、生成AIで書いたものと頑張って自力で書いたものを、ちゃんと見分けられるのでしょうか。見分ける意味ってあるのでしょうか。

 あまりに過程をすっ飛ばしてそれなりの成果物を作れるようになってしまうのは、教育にとってはあまりいいことではないのだろうな、と思います。コンサルティング企業では、こういうリサーチを地道に調べてまとめて、ということを若手コンサルタントが修行としてやっていたのが、そのあたりはやらなくてすむようになっている、と聞いたことがあります。それがどういうことに繋がるのかがわかるのは、数年後だと思います。
 学校も同じかな、と。「だから使わないでいい」と言いたいわけでは全然なく、自分で使いながら評価をすることが大事になるな、と思いました。

 いや、本当にすごい時代です。中学校とか高校の社会科とか理科のレポート課題とか、Deep Researchに書かせたらどうなるのかとか、先生方にはたくさん試してみてもらいたいです。そして、感想を教えてほしいです。

(為田)