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教材で使えるかも:KIRIN「「フィードバック中毒」時代に、企業と生活者の関係性について考える」

 KIRINの公式noteで、「「フィードバック中毒」時代に、企業と生活者の関係性について考える」という文章を読みました。
 UNIVERSITY of CREATIVITYのディレクター・須田和博さんと、編集者・グーテンベルクオーケストラ代表取締役の菅付雅信さん、キリンホールディングスの平山高敏さんの対話なのですが、そのなかで出てきてタイトルにもなっている「フィードバック中毒」という言葉が気になりました。
 菅付さんが「最新のテクノロジーによって、生活者のリアクションが、はっきりと把握できるようになりましたよね。コンテンツを最後まで視聴したかどうか、高評価か低評価かといったあらゆる指標がリアルタイムで可視化される。その結果、企業はユーザーからのフィードバックを意識した展開を行うようになってきています」ということを語っているのですが、マーケティングの話だけでなくて、中学生や高校生が普通に見ているサービスやコンテンツにも言えることだと思うのです。

 この記事のなかでは、サブスクで聞く音楽のイントロが省かれているとか、TikTokの冒頭にインパクトが用意されているとか、スキップされない(=即時的にマイナスのフィードバックをされない)ように工夫がされていることが紹介されています。
 菅付さんは、過剰なフィードバックに振り回されることを「フィードバック中毒」と呼んでいます。学校で授業をしていても、これは感じることがあります。即時的なフィードバックというか短期的な承認欲求が強すぎる児童生徒も見かけます。

 自分たちの周りに、「フィードバック中毒」と呼べるようなことってあるかな?と探してみる授業を中学校や高校でやってみたいなと思いました。みんなどんなことを思い浮かべるのか、教えてほしいと思いました。
 前に葉山町立南郷中学校の技術の授業でやったのと同じようにやれたりしないかな、と思いました。答えを出せなくてもいいので、みんなでワイワイと話しながら、自分たちの周囲にあるテクノロジーと、それによって社会が変わってきていることを言語化してみたいです。

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 大人も「フィードバック中毒」気味だとも思います。自分自身もそうだと思いますし。でも、SNSをはじめとするテクノロジーによって、そんな社会になってきているのだ、ということは大人も子どもも知っておいた方がいいと思っています。
 そんなことを考えさせてくれる「フィードバック中毒」という言葉をタイトルに含んだ記事でした。

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(為田)