教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

「音楽の授業は楽しかったですか?」という問いにハッとした、CINRAでのトクマルシューゴさんのインタビュー

 CINRAのサイトで公開されている、「音楽の授業は楽しかったですか?『ちいかわ』の劇伴も手掛けるトクマルシューゴが音楽教育を語りまくる」を読みました。

 僕は実は音楽の授業はあんまり楽しくなかったです。ピアニカも好きじゃなかったし、リコーダーも好きじゃなかったし、先生の前で順番に1人ずつテストを受けるのも好きじゃなかったです。合奏をするときにも、「この楽器をやりたい!」っていうのも特になくて、音楽の時間はずーっと静かにしていたような記憶があります。
 小学生のときに漢字テストで「おんがく」という問題が出て、「音学」と間違えて書いて、先生に「為田くんは、音楽を楽しめてないんだね。いやいや勉強してる感じなんだね」って言われて、「たしかに。そうです!」と思ったものでした。

 トクマルシューゴさんの、「なぜ音楽の時間が苦手になっちゃう子が現れるのか?」という疑問から研究がどんどん進んでいくのがおもしろくて、引き込まれます。

トクマル:それをもっと分類すると、芸術とは何か? 教育とは何か? 芸術教育とは何か? ということになる。それでまずは「芸術とはなんだろう?」と考えるわけですけど、そもそも芸術とはどういうものかを再認識しておく必要があると思って、分析美学と芸術哲学という学問の知恵をお借りしています。それと、僕は「芸術の時間」として7つに分類しています。

ーその7つというのは?

トクマル:模倣、創造、共有、発見、経験、環境設定、適合です。

音楽の授業は楽しかったですか?『ちいかわ』の劇伴も手掛けるトクマルシューゴが音楽教育を語りまくる | CINRA

 いま、大人になって学校での授業づくりを手伝う立場になって、芸術教育の7つの項目はすごくおもしろいなと思いました。

 学校での音楽の授業は最後まであんまり好きではなかったけれども、音楽を聴くのは大好きで、高校時代・大学時代はずっと音楽を聴いていた感じがします。それから、いろんな音楽の背景にあるエピソードとかを知るのがすごく好きです。ただ聴くだけでなくて、背景にある情報を知ることでよりおもしろくなるというか。

 そう考えると、僕は演奏するのよりも鑑賞する方とか、背景知識を知る方から入ったほうが、音楽は楽しめたのかな、と思います。インターネットで作曲者のことを調べたり、YouTubeやSpotifyで関連する音楽をどんどん耳にする機会が増えたりしたら、音楽の授業の受け方は全然違ったのかもしれません。
 演奏でさえ、自分でリアルにリコーダーを吹くことも、ピアニカを弾くことも下手だったから嫌いだったけど、生成AIの助けを借りてサポートしてもらったり、DTMのアプリを使って自分の失敗した演奏を手直しできたりしたら、それはそれでおもしろかったのでしょうか。
 テクノロジーが音楽を変えていくというのは絶対あると思うので(金属加工の技術が発達したことで、ホルンみたいな複雑な楽器が生まれて、ホルンが生きる音楽が生まれた、という話をどこかで聞いたことがあります)、そういう音楽の授業も楽しそうだな、と思いました。GarageBandを使った授業にだって、そういう面もありそうです。

 音楽の先生方だけでなく、芸術科目を教えてらっしゃる先生方には、このトクマルシューゴさんのインタビューはどう読めるのかな、と思いました。もしお読みになった先生がいらっしゃったら、お話を聴かせてほしいなと思いました。

www.cinra.net

(為田)