夏休みに入っていろいろな地域で教員研修の講師をさせていただいています(夏休みスタートから昨日までに6本が終了しました)。僕は、「もっと学びにデジタル(ICT)を活用しましょう」というスタンスで講師に呼ばれることが多いです。ICTを活用した授業事例を紹介し、デジタル教科書のデジタルコンテンツをデモンストレーションすることもあります。
最後に質疑応答の時間を作って、先生方が知りたいと思っていることに対して、僕がどう思っているのかということをお答えしようと思っています(それが対面で、インタラクティブで研修講師をやる意義だと思っているので)。
その流れで「ヨーロッパでは、デジタル教科書をやめて紙の教科書に戻そうという動きもあります。日本はいまからデジタルでの教育をやる必要があるのでしょうか?どう思いますか?」という質問を受けることがけっこうあります。ネットニュースでもけっこう見かけるので知っているものの、自分がどう考えるのかをはっきり言語化しようとしたことがないな、ということに研修の質疑応答の場でマイクを握りながら気づきました。
個人的には、「別に外国がデジタル教科書だろうが紙の教科書だろうが、それが日本の教育でデジタルを使うかどうかにあんまり関係ないかなー」と思ってるんですよね。教科書は教育の1つの道具立てでしかない(大事な道具であるのはもちろんですが)ので、それが紙かデジタルかで、デジタルを使った学び全体を止める?なんて考えることに意味がないというか。
それじゃあんまりに大味な返事なので、「せめて“スウェーデンはデジタル教科書の何について否定をして、その解決として紙の教科書に回帰したのか”ということを知ってからでないと判断できないと思っています。ニュースだとそこまで報じられているニュースってあまり出ないですよね」という逃げのコメントをしてしまいました。これでよかったのかな⋯
僕は、公教育で使われている日本の教科書の質については、よく練られているし、これまでの蓄積もあるから肯定的なのです。教科書の質や制度などは国によって違いますし、一概に比較するのも難しいですよね。
僕の研修は、「ICTを授業で使うときには、何を目的にするのかを明確にして使いましょう」というのがメインメッセージなので、「デジタル教科書の目的は?紙の教科書の目的は?」「日本とスウェーデンでは教科書の目的は同じなの?」「スウェーデンでデジタル教科書をやめて、紙の教科書に戻した目的は?」と、とにかく目的を考えたくなるんですよね⋯。
先生からいただいた質問をきっかけにちょっとしっかり調べて勉強しよう、と思いました。きっとまたどこかで質問をいただくと思うので。
(為田)