教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

書籍ご紹介:『イン・ザ・メガチャーチ』

 朝井リョウさんの『イン・ザ・メガチャーチ』を読みました。帯に「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」と書かれています。推し活に「はまっていくいく人」と、推し活から「抜けた人」と、推し活を「仕掛ける」人の3者が、“物語”をどう使うのか、“物語”にどう取り込まれていくのか、というのがそれぞれの視点で進んでいくのが怖い…。SNSも“物語”を広め、誰かの行動を変える装置としてめちゃくちゃ機能しています。ファンダム経済の裏側は、こんな感じなのですね…。

 僕自身はここまで「推し活」というのをしているわけではないですが、「こんな感じなのか…」と疑似体験ができた感じがします。この話を読みながら、意味を詳しく知れた言葉もたくさんあります(MBTIとかね)。
 大学生の澄香ちゃんの周りを気にして動けなくなっちゃう感じとか、そういうのはちょっと自分自身の体験と重なるところもあったりします。

 エンターテイメントで、いまの自分がもう感じられないことを登場人物に重ねて感じることができる、というのは、読書のすごい楽しみだと思うのです。ぜひ、先生方にも読んでみてほしいです。特に、高校生や大学生を教えている先生方はどんなことを思うのかな、と思います。

 こういう楽しさを知ることができるようにいろんなことを教えてくれた、国語の先生に僕は感謝をしているし、いろんな本に出会わせてくれた学校図書館・公共図書館にも感謝しています。

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 朝井リョウさんがこの作品についてYouTubeチャンネル「出版区」で語っていたインタビューを聴いて、「あ、読もう」と思ったのでした。よろしければ、こちらのインタビューもぜひ見てみてください。

www.youtube.com

 朝井リョウさんの作品の、「現在」を取り込んだ感じが、すごく読んでて怖いのに、おもしろいんですよね。『何者』でのSNSと就職活動とか。これも読み終わって、「うわー」ってなったんですよね…。

(為田)