2025年10月17日に宮城教育大学附属小学校を訪問し、金洋太 先生が担当する4年4組の理科「月や星の見え方」の授業を参観させていただきました。子どもたちがクラスで共有しているGoogleドキュメント「月や星の見え方ノート」を開くと、「先生から」と描かれたページに、この単元で組んでほしい学習が以下のように書かれています。
- 4つの問題に取り組む
- 問題1:月が昼間に見えるのはいつだろうか。(9月で)
- 問題2:月の見える位置は、時刻によって変わるのだろうか。
- 問題3:星座の位置や並び方は、時間がたつとどうなるのだろうか。
- 問題4:星の明るさや色はどれも同じなのだろうか。
- 月や星に関する自分なりのテーマを設定し、調べてまとめる。
テーマの例 【星座】【月の表面】【地球に一番近い星と遠い星】
「月や星の見え方ノート」に書かれている課題を映しながら、金先生は「この単元は、今日を入れてあと2回で終わりになります」と伝えます。子どもたちは、先に1の4つの問題に取り組んで、それができたら、2の「月や星に関する自分なりのテーマを設定し、調べてまとめる」へ進みます。

金先生は、単元ごとにクラス全員で共有するGoogleドキュメントを作っているそうです。Googleドキュメントの「ドキュメントタブ」機能を使っているので、ドキュメントの左側にタブが並び、目次のように使うことができます。タブには、「先生から」「おすすめの資料」という全員で使うページの下に、クラスの子どもたちの名前が一人ずつ並んでいます。子どもたちは、ドキュメントタブで自分の名前をクリックすることで、自分のページを表示できるようになっています。また、クラスメイトの名前をクリックすることで、その子のページを見ることもできます。
子どもたちは「先生から」のページから4つの問題をコピーして自分のページにペーストし、そこに自分なりの答えを書き込んでいきます。金先生は、「根拠になる写真を必ず入れてください。写真を入れることができていれば、観察した、ということと同じことなので」と子どもたちに言います。

月が昼間に見える時期や、時刻によって月がどの位置に見えるのか、ということを調べるために、金先生からは「ステラリウム(Stellarium Web)」と「月齢カレンダー」を、参考にしてほしい資料として紹介していました。子どもたちは自分のChromebookで調べて、写真などを添えて問題に答えていきます。
月や星は夜に見えるものなので、学校で子どもたちが学習している昼間にリアルタイムで見ることはできません。しかし、ステラリウムなどのサイトを使うことで、どんな日時の月の位置や星の位置を見ることができるので、学校の授業の時間にみんなで一緒に見ることができるようになります。

「月や星の見え方ノート」にある「おすすめの資料をお知らせしよう」のページには、おすすめのサイトや本を紹介する表が用意されていました。共有のノートなので、金先生だけでなくて、子どもたちもおすすめの資料を紹介することができます。ここでクラスメイトが紹介したサイトや本を参考にして、問題への答えを考えている子もいました。


この日の授業で金先生は、デジタルドリルの課題も「8-1 きほんと8-3 きほん、をやりましょう」と指定して出していました。
デジタルドリル上で誰がどの問題に取り組んでいるのか、先生用のページでクラス全体の進捗をチェックできるので、子どもたちそれぞれの進捗進捗を見ながら、子どもたちに声掛けをしていきます。金先生から「すごいね」と声を掛けると、子どもたちは「すごいでしょ!」と嬉しそうでした。
子どもたちはみんな自分たちのペースでChromebookで課題に取り組み、いろいろなことを調べ、デジタルドリルを解いていますが、金先生が教室を見て回りながらたくさんの子どもたちに声を掛けていくことで、子どもたちの学習は「個に閉じない」ものになっていると感じました。

「4つの問題が終わったから、何を調べるか探すために図書室へ行きたい」と言っている子がいました。宮城教育大学附属小学校の図書室にある本を検索できるサイトが「おすすめの資料をお知らせしよう」のページに掲載されていて、本の検索を自分のChromebookからできるようになっているので、自分で気になるキーワードで本を検索して、読みたい本が見つかったら図書室へ向かっていました。

授業の最後に「月や星の見え方ノート」の自分のページにふりかえりを書きます。書いた日付の下に、この日の授業でした学習や、わかったことなどを書いていくので、日誌のように時系列でふりかえりを読むことができるようになります。

ふりかえりを共有するために、Googleスプレッドシートで共有する授業もよく見ますが、ふりかえりが文章で書かれることを考えると、Googleドキュメントで共有するととても読みやすいと思います。また、Googleスプレッドシートでふりかえりを共有すると、クラスメイトが書いている文章がすぐ隣のセルにあって、ちょっとした誤操作で消えてしまうこともあります。金先生がされている、Googleドキュメントのタブを活用しての共有は選択肢として多くの先生方に知ってもらいたいなと思いました。
No.2に続きます。
(為田)