2025年10月30日に生駒市立生駒中学校を訪問し、3年6組で「プレゼンテーションのコツ」を学ぶ授業を担当させていただきました。
授業で紹介した「プレゼンテーションのコツ」は、株式会社クリエイティブシフトが開発した「プレゼンテーション・パターン」を、「パターン・ランゲージ授業づくりパートナー」である弊社フューチャーインスティテュートが授業で使いやすいように教材設計したものです。
最初に「プレゼンテーションのコツ」を紹介していきます。教材として使う「プレゼンテーション・パターン」には全部で34のパターンがありますが、そのなかから中学生にわかりやすく実践しやすいと思われる「メインメッセージ」「心に響くプレゼント」「ことば探し」「イメージの架け橋」など9つのパターンを選んで「プレゼンテーションのコツ」として紹介します。

Googleスライドでパターンが書かれたカードを1枚ずつ大きく映して、パターンのタイトルと意味を紹介して、それぞれのパターンについて生徒たちが理解しやすいようなエピソードを加えながら説明していきます。

「プレゼンテーションのコツ」を紹介した後で、生徒たちに対して簡単なサンプルプレゼンテーションをします。その後で、さっき紹介した「プレゼンテーションのコツ」のカードを使って、サンプルプレゼンテーションで「できていたコツ」と「もっとよくするコツ」を教えてもらいます。「プレゼンテーションのコツ」を選ぶだけでなく、その横にコメントを書き込んでもらいます。
「プレゼンテーションのコツ」が書かれたカードがきっかけになって、生徒たちは「スライドの内容がちょっと少なくてわかりにくいと思った」「好きなことが何かなのは伝わってきたけど好きだからみんなもぜひやりませんかなどの内容、メッセージがあるといいなと思った」など、具体的なコメントを書いてくれました。こうしてサンプルプレゼンテーションに対して具体的なコメントを書くことを体験した後で、自分たちのプレゼンテーションに対しても具体的なコメントができるようになってくれたらいいと思っています。

この日の授業では、クラスで共有したGoogleスライドで人数分のページを用意して、生徒たちに自分の出席番号のページに書き込んでもらいました。ページを移動すれば、クラスメイトがどんなコメントを書いたかをいつでも見られるので、コメントを書くときに参考にできます。プレゼンテーションを評価する力をクラス全体で上げていく機会になればいいと思います。

授業の最後に、Googleクラスルームで生徒たちに「ふりかえり」を書いてもらいました。そこで生徒たちが書いてきたコメントをいくつか紹介します。
- 今までは、プレゼンは「内容さえよければうまくいく」と思っていましたが、聞いている人に伝わるように話すことの方が大切だと気づきました。
- 自分がプレゼンをするときよく結局何が伝えたかったのかのメインメッセージが伝えれてなかったのでこれからプレゼンするときは最後に伝えたかったことを繰り返し言うなどの工夫をしようと思った。
- どうしてプレゼンなど発表についてのことを学ぶ機会が学校では少ないのかなと思いました。
- 今までなんとなくでプレゼンの用意をしていたので、「成功のイメージ」「言葉選び」等、自分では気づきもしなかった見方を知ることができた。まだ社会科等で活用する機会がありそうなので、活かしていきたい。
- プレゼンを凝ろう凝ろうと考えてはみたものの、考えたまま行動していなかったので知れる良い機会になりました。
- 今までグループでプレゼンをするときに、全員がそれぞれ違うことを違うスライドにまとめて発表していたので、メインメッセージが全然なかった。メインメッセージに注意してプレゼンをしたいと思った。
- これまでは内容さえ頑張ればいいんだと思ってたけど、何を伝えたいのかとか、よりみんなに伝わるためにはどうすればいいかなどを考えなければいけないことを教わって、写真もあんまり考えて貼ってなかったから、おとなになるにつれてやる回数がふえると思うからこれからはより多くの人に伝わるような何が伝えたかったのかがわかりやすいようなプレゼンをしたいと思った。
生徒たちが書いたふりかえりの中に、「メインメッセージ」「成功のイメージ」「言葉選び」などプレゼンテーション・パターンの語彙が入っています。こうして生徒たちが、プレゼンテーション・パターンをプレゼンテーションを評価するための語彙として学んで、それを今後の自分たちのプレゼンテーション制作のために使おうと考えてくれたらいいなと思います。
今回、「プレゼンテーションのコツ」を伝える授業の実施をさせていただいた、中村基一 先生に授業を見た感想を伺いました。
大人になってから感覚的に身につけてきた、プレゼンテーションのテクニックが、細かくパターン化されており、非常に納得できる内容でした。自分のプレゼンテーションは、このパターンができているからわかりやすい、このパターンが弱いからわかりにくいというのが可視化されたと感じています。生徒たちにアドバイスする際に、このパターンが弱い、メインメッセージはどれ?など、的確に指導ができることは素晴らしいメリットだと思います。また、生徒も自分自身でプレゼンのコツを理解することで、プレゼンをよりよくしたいという気持ちになったことも、探究的な学習に好影響を与えると感じました。
生駒中学校の生徒の皆さんがプレゼンテーションで何かを伝える力を伸ばす手助けに、プレゼンテーション・パターンが役立てたらいいと思います。
(為田)