2025年12月3日に戸田市立笹目中学校を訪問し、上野秀史 先生が担当する3年4組の理科「仕事」の授業を参観させていただきました。この日から新しい単元「仕事」に入るので、上野先生は「仕事は“働くこと”という意味で日常使いますが、理科での“仕事”はけっこう違います」と生徒たちに言って授業を始めます。

上野先生は授業の最初に、「理科での仕事は何を意味するのか、予想してください」と生徒たちに言います。生徒たちは、ロイロノート・スクールで予想を書いて提出します。上野先生は生徒たちが提出した予想をクラス全体に共有して意味を確認していくので、生徒たちが自分の言葉で書いた予想をみんなで見ることができます。これまでの単元でも、生徒たちにこうした予想を書いてもらっているようで、「力や運動など、これまでの学習から繋げて予想してくれている人が多かった」と上野先生は言います。
たくさんの予想を紹介した後で、上野先生は、「100% 正解、という人はいませんでした。これからの学習で100%に近づけてほしい」と言います。

この日は、2~5人でグループを作って、理科での「仕事」が何かを理解することを目指します。
そのために、この日の授業の流れをホワイトボードに映して紹介します。
- それぞれのグループで、「仕事」をしているであろう場面をいくつか考える。
- 考えた場面を先生に伝え、仕事をしているかどうかの判断をもらう。
- いくつかのサンプルをもとに、グループごとに考察1の結論を出す。
- 渡された問題プリントを班全員で分担して解く。
- 全員が正解したら終了。

「ここからは、あなたたちの時間になります。まず10分間でやってみましょう。10分でどこまで近づけるかな?」と上野先生は言います。生徒たちに配付されているワークシートには、「仕事をしているであろう場面」を考えて書く枠が6つあるので、まずは6つの「仕事」をしているであろう場面を考えなくてはいけません。生徒たちはさまざまな場面を考えるべく、相談をしていきます。

「坂道を人が自転車でくだる」というふうに場面を考えたら、グループの代表者が上野先生の所に行って、「坂道を人が自転車でくだるのは、仕事ですか?」と質問します。すると、上野先生が「それは仕事です/仕事ではありません」と判定します。それをグループに戻って、メンバーと共有します。こうしてさまざまな場面を考えて、「仕事である/仕事ではない」場面のサンプルを集めていきます。
生徒たちは、「私が思うに、人が力を加えて何かを動かしたら、じゃない?」「何かが動かないとダメ、ってこと?」「それ!聞いてみよう!」というようなやりとりが、教室中のグループで起こっていました。
さらに10分が経過したところで、上野先生は全員にヒントカードを配ります。ヒントカードには、「荷物を持ち上げる」「荷物を持っている」「荷物をもって水平に歩く」など6つの場面がイラストつきで示されていて、それぞれが「仕事」なのかどうかの判定も書かれていました。

上野先生が途中で、「×(仕事ではない)の判定もあった方がいいですよ。○の判定と×の判定と両方ないと仕事が何かを考えにくいですよね。」と言っていました。こういう考え方はとても論理的だし実験的だし、理科的な思考に繋がりそうだと感じました。
最後まで結論を出せなかったグループもありましたが、早めに結論を出せて、理科での「仕事」が何かがわかったグループは、上野先生からロイロノート・スクールで課題が配付されて、それに取り組んでいました。ロイロノート・スクールを活用することで、教室内で課題の進行度によって取り組む課題が違う環境を作っていました。
No.5に続きます。
(為田)