教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

書籍ご紹介:『子どもの側から授業をつくる 「方法」の言葉をひらく29の問い』

 生駒市教育委員会で学校の先生方を支えるお仕事をされている若松俊介 先生から、『子どもの側から授業をつくる 「方法」の言葉をひらく29の問い』をお送りいただきました。若松先生、ありがとうございます。

 「はじめに」のなかで、若松先生が先生方を支えている場面を感じられるような文章が書かれていて、とてもいいなと思いました。

私は答えをもっているわけではありません。むしろ、先生方と一緒に問いを確かめ、揺れを共有しながら「どう見えるだろう」「どこが気になるだろう」と、少しずつ視点をずらしていく作業を続けています。そうした時間は、その先生の側だけでなく、私自身の内側にも静かな広がりをもたらしてくれます。問いかける相手は先生ですが、その問いが跳ね返って、自分の見方を揺らしてくれる瞬間が確かにあります。
教育の世界には「よさそう」に見える言葉や方法がたくさんあります。「自由進度」「一斉授業」「個別最適」「協働的」。それらの言葉は便利ですが、ときに人の姿を見えづらくすることがあります。大切なのは、方法に合わせることではなく、方法の向こうで何が起きているかを見続けることです。先生方と話す中で、そんな当たり前のことを、私自身が何度も思い出させてもらっています。(p.6-7)

 後半の「「自由進度」「一斉授業」「個別最適」「協働的」。それらの言葉は便利ですが、ときに人の姿を見えづらくする」というところとかは、最近僕も思っているところです。言葉があるから学校現場で広がっていくのだけど、言葉があるから見えなくなることもある、という感覚はわかるような気がします。鶴見俊輔の「言葉のお守り的使用」を思い出します。

 授業をつくるノウハウ集ではなく、そのもっと手前を考える機会になるような問いが並んでいます。若松先生らしい本だな、と感じました。

(為田)