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仙台白百合学園小学校 プレゼンテーション・パターン活用レポート(2026年7月9日)

 弊社フューチャーインスティテュート株式会社 佐藤靖泰が学校改革アドバイザーを務めている仙台学園白百合小学校で、パターン・ランゲージを活用した学習活動が2026年度からスタートしました。
 フューチャーインスティテュートは「パターン・ランゲージ授業づくりパートナー」として、株式会社クリエイティブシフトが開発した「プレゼンテーション・パターン」を授業で使いやすいように教材設計して活用しています。
 仙台白百合学園小学校では、2026年2月に4年生を対象に「プレゼンテーションのコツ」を学ぶ授業を実施し、さらに2026年4月に先生方向けに「プレゼンテーション・パターン」の活用研修を実施しました。その流れをうけて、2026年度からは仙台白百合学園小学校の先生方が授業でパターン・ランゲージの活用し始めています。

総合的な学習の時間でのプレゼンテーション・パターンの活用

 5年生の総合的な学習の時間の授業で「プレゼンテーション・パターン」を活用した浅沼勉 先生にお話を伺いました。
 浅沼先生は、個々のテーマに合わせて資料を集める段階から、最終的なプレゼンテーションを意識させたそうです。最終的なプレゼンテーションのゴールイメージをもつことで、子どもたちが必要な資料・情報を効率的に集められるのではないかと考えたそうです。よりゴールイメージを明確にするために、全部で34個ある「プレゼンテーション・パターン」から「スキマをつくる」「図のチカラ」「リアリティの演出」「イメージの架け橋」の4つのパターンを子どもたちに紹介したそうです。

 SSPICA(スピカ:仙台白百合学園小学校オリジナルの2教科同時進行の自由進度学習)の時間に5年生は、「国土の地形の特色」について調べて発表をしていました。発表の準備とスライド作成のときに、紹介された4つのパターンのカードを1ページに1枚ずつ貼ったワークシートを配付します。
 ワークシートには「パターン・ランゲージのカードのどれを使うと、効果的に伝わるか考えよう!」と書かれていて、子どもたちは「このカードより、どんなことに気をつけますか?」と「このカードより、自分の目標を立てよう」という2つの点について考えて、ワークシートに自分の考えを入力していきます。

 以下、子どもたちが書いた考えの一部を紹介します。

  • 【どんなことに気をつけますか?】
    • スキマをつくる
      • 読み手が、これはこうかなというのがおもいうかべることができるようにする
    • 図のチカラ
      • 伝えたい内容を自分のなかで整理するために図をかき、そこで得られた「世界のとらえ方」を聴き手と共有する。
      • テーマの内容に合うようにわかりやすい写真をはる
      • 写真ばかりじゃなくて文章もちゃんと書く
      • 図を使ってわかりやすく文章が多くなくちょうど良い量にするために使う
      • 写真かグラフを使ってプレゼンテーションをしている
      • 伝えたい内容を自分の中で整理して図に描くと聴き手と共有する。
    • イメージの架け橋
      • たとえを使いすぎてよく分からない内容になってしまうかもしれないからそれを気をつける
      • 私は、相手に例や写真の例えがしっかりと相手に理解してもらうことに気をつけたい。私は相手にちゃんと理解してもらう事が苦手なのでそこにより気をつけたいです。
  • 【自分の目標を立てよう】
    • スキマをつくる
      • 魅力を全部伝えると、読み手が想像力を働かせることができないし、ただへぇーそうなんだーで終わるのはつまらないからちゃんとすきまをあける
    • 図のチカラ
      • できるだけ写真や図は最小限少なくする。だけどパッとみただけでわかりやすい図や写真を書いたりはったりする
      • みんなに写真だけで伝わるように説明や発表の時に写真だけどわかるようにする。
      • 図の量を考えてわかりやすいぐらいで使うことを目標にして頑張る
    • イメージの架け橋
      • わかりやすいたとえをだし、相手が理解しやすいように表現する
      • イメージしやすいような言葉や表現を使う

 子どもたちには最後の発表するときに、「自分が大事にしたプレパタはこれです」と言ってもらうようにしたそうです。「そうすることで、聞き手の子どもたちも発表者が何にこだわり大切にしたのかといった視点を共有でき、発表者に伝える感想(相互評価?)でもその視点に的を絞って伝える姿が多くみられた」と浅沼先生はおっしゃっていました。
 また、子どもたちのふりかえりでも、「プレパタを意識して考えることができた」と言った声が聞かれたそうです。

 また、子どもたちが書いたワークシートは廊下に掲示されていて、クラスメイトがどんなことに気をつけて発表していたのか、どんな目標を立てていたのか、それをどのように言語化しているのかというのを読めるようになっています。廊下に掲示されると、iPadの画面で一人分のワークシートを順に読んでいくよりは一覧性が上がりますし、友達と一緒に読み合ってコメントを言い合えたりする機会にもなると思います。

プレゼンテーション・パターンの活用の広がり

 総合的な学習の時間の授業でプレゼンテーション・パターンを活用した後、浅沼先生は国語の授業でも表現活動の一環として、プレゼンテーション・パターンから「スキマをつくる」「図のチカラ」「リアリティの演出」「イメージの架け橋」の4つのパターンを提示し、「パターンランゲージのカードのどれを使うと、効果的に伝わるか考えよう」と投げかけたそうです。子どもたちに自分でパターン・カードを選んで、「気をつけること」「自分の目標」を考えてもらったそうです。

 今回は、教科での活用の初回であり、プレゼンテーション・パターンから子どもたちにとって捉えやすいパターンとして選んだのは「スキマをつくる」「図のチカラ」「リアリティの演出」「イメージの架け橋」の4つでしたが、これから少しずつ種類を増やしていって、より視野を広げられるように計画しているそうです。

 仙台白百合学園小学校には、プレゼンテーション・パターンの物理的なカードもあるので、それを子どもたちの活動場所に置いておいたら、何人かの子どもたちが手に取って読んでいるという場面も見られたそうです。

 少しずつでも、子どもたちがプレゼンテーション・パターンを意識する場面が継続的にあることが大事だと思います。こうした継続的な活用は学校だからこそできる活用だと思います。
 仙台白百合学園小学校での、プレゼンテーション・パターンを活用した今後の学習活動を期待していますし、サポートもしていきたいと思います。

(為田)