教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

教育ICT グッドプラクティス #01:デジタル教科書をホワイトボードに投影し、板書と組み合わせる

 この連載では、これからICTを実践する学校/先生方を想定読者として、「ICTを使って、こんな実践ができますよ」というのを、実践事例の引き出しとしてご紹介していきたいと思っています。端末やシステムの機能ありきでなく、教育手法としてどうなのか?というところに焦点をしぼって紹介します。
 「授業の中での導入部分で5分だけ使う」「プレゼンテーションの動画を撮影して、みんなでレビューする」などのように、特定の目的にピンポイントでICTを利用している様子を紹介していきます。

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 今回は、桜丘中学・高等学校 安部早苗先生の、高1数学の授業からの「グッドプラクティス」の紹介です。

 安部先生は、ホワイトボードに生徒たちに見せたい教科書の内容をプロジェクタで投影しています。拡大縮小をすることもできるので、注目してもらいたいところを明確にすることができます。また、生徒たちの様子を見ていて感じるのは、目線が下がらないこと。手元の教科書を見ている時間は、先生から見ると「どこを読んでいるかわからない」状態になってしまいますが、目線が上がり、表情も見えるため、生徒たちの理解度を確認することもできるのかな、と思いました。安部先生は、「ここ、大丈夫?」とときどき生徒に声掛けをしていましたが、表情が見えるようになることで、よりわかりやすくなるかな、と思います。

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 安部先生は、ホワイトボードに投影した教科書の図や公式にマーカーで書き込みをしていきます。電子黒板のペンモードと同じことをプロジェクタとホワイトボードで行っていることになります。
 何かを見せて、そこに書き込みをする、というのであれば、ホワイトボードへ投影してみて、そこにマーカーで書き込む、ということから試してみるといいと思います。


マグネット式ホワイトボード 黒板リニューアルに最適

(研究員・為田)


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 教育ICTリサーチでは、ICTの利活用について、目的を以下の9つに類型化しています(詳細はこちら)。(1)興味喚起(2)モチベーション喚起(3)理解促進(4)授業効率化(5)進捗、理解度確認(6)教材拡充(7)表現、思考手段拡充(8)家庭との情報共有(9)学習環境拡充
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