教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

メディアリテラシー

教材で使えるかも:フランスの通信会社Orangeの動画「la Compil des Bleues」

移動中に、レイ・イナモト「世界のクリエイティブ思考」を聴いていたら、カンヌライオンズ2024で見つけた注目作品として、フランスの通信会社Orangeの女子サッカーに関する作品が紹介されていました。 art19.com この作品は、フランスの通信会社Orangeが2023…

書籍ご紹介:『明日、ぼくは店の棚からヘイト本を外せるだろうか』

福嶋聡さんの『明日、ぼくは店の棚からヘイト本を外せるだろうか』を読みました。ものすごく売れるけれども自分の信条に反する本を、自分が作っている書店の棚で売るべきか。タイトルでものすごく惹かれて読んだ本です。明日、ぼくは店の棚からヘイト本を外…

『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす 正義の反対は別の正義か』ひとり読書会

朱喜哲さんの著書『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす 正義の反対は別の正義か』を読みました。NHK「100分de名著」でローティの「偶然性・アイロニー・連帯」が紹介されたときの指南役だった朱喜哲さんの話がとてもおもしろくて、手に取りました。 プラグ…

書籍ご紹介:『それは丘の上から始まった 1923年 横浜の朝鮮人・中国人虐殺』

後藤周さん 著・加藤直樹さん 編集『それは丘の上から始まった 1923年 横浜の朝鮮人・中国人虐殺』を読みました。関東大震災後に起こった流言から起こった、朝鮮人・中国人の迫害・虐殺は横浜から始まっていて、その記録をさまざまな人の作文や談話などから…

『訂正する力』ひとり読書会

東浩紀さんの『訂正する力』を読みました。学校に限らず、社会で仕事をしていたら、自分の誤りを認められず、建設的に次のことを考えられない人に多く会います。自分自身がそうなりたくないということも含めて、自分の誤りを認められることが大切な力だなと…

『まとまらない言葉を生きる』ひとり読書会

荒井裕樹 先生の『まとまらない言葉を生きる』を読みました。荒井先生の専門は障害者文化論で、この本では、さまざまな闘いに身を置いていた人たちの言葉が紹介されていました。読んでいて、「言葉」について考えさせられる文章にたくさん出会いました。学校…

書籍ご紹介:『自己啓発の罠 AIに心を支配されないために』

ウィーン大学教授(メディア・テクノロジー哲学)のマーク・クーケルバーク『自己啓発の罠 AIに心を支配されないために』を読みました。僕は特に「5 テクノロジー カテゴリー化、測定、数値化、強化、もしくは、なぜAIは私たちについて私たち自身より知って…

教材で使えるかも:高校生新聞オンライン「友達との思い出写真は「加工後の顔」ばかり 元の写真も残せば…高校生の後悔」

高校生新聞オンラインで、「友達との思い出写真は「加工後の顔」ばかり 元の写真も残せば…高校生の後悔」という記事を読みました。記事の書き出しにあったような「当たり前のように写真を加工する」という習慣は自分にはあまりないな、と思ったのですが、そ…

書籍ご紹介:『炎上社会を考える 自粛警察からキャンセルカルチャーまで』

伊藤昌亮 さんの『炎上社会を考える 自粛警察からキャンセルカルチャーまで』を読みました。今日の社会=炎上社会が、どんな対立構造を持ち、どんな紛争状況を抱えているのか。また、その背景にどんな社会構造と時代構造があるのかを紹介する本です。炎上社…

書籍ご紹介:『メディアリテラシー 吟味思考(クリティカルシンキング)を育む』

坂本旬先生・山脇岳志さん 編著の『メディアリテラシー 吟味思考(クリティカルシンキング)を育む』を読みました。 デジタルテクノロジーの発達によって、さまざまな情報に触れることができるようになっています。学校でも一人1台の情報端末を使うようにな…

書籍ご紹介:『水曜日は働かない』

宇野常寛さんの『水曜日は働かない』を読みました。タイトルは「水曜日が休みになると1年365日がすべて休日に隣接する」、という宇野さんによる天才的な発見に由来するものですが、その他にもいろいろなことを考えさせられるエッセイ集です。水曜日は働かな…

聖徳学園中学・高等学校 授業レポート まとめ(2022年5月27日)

2022年5月27日に聖徳学園中学・高等学校を訪問し、ドゥラゴ英理花 先生が担当している高校1年8組のデータサイエンスの基礎講習の授業と、品田健 先生が担当している高校1年3組のSTEAMの授業を参観させていただきました。 ドゥラゴ先生の授業では、プレゼンテ…

聖徳学園中学・高等学校 授業レポート No.2(2022年5月27日)

2022年5月27日に、聖徳学園中学・高等学校を訪問し、品田健 先生が担当している高校1年3組のSTEAMの授業を参観させていただきました。このクラスは、聖徳学園中学校からの内部進学のクラスで、生徒たちの一人1台のiPadの利用は4年目となるので、高校1年生へ…

授業で使えるかも:画像の背景を削除「remove.bg」

いま授業レポートを公開している、戸田市立美女木小学校でCanvaを使っている様子を見せてもらったときに、画像と画像を組み合わせるときに背景を消す作業を、remove.bgを使っている児童がいました。remove.bgというサイトがあることは知っていたので、その児…

【メディア掲載】SDGs MAGAZINE「【サイエンスアゴラ2021レポート】全国各地の中高生がSNSのより良い使い方をネットを通じて議論!」(2021年11月25日)

2021年11月6日にコメンテーターとして参加させていただいた「マンガで話すみんなのリアル ―中高生SNS編―」のレポートが、SDGs MAGAZINE「【サイエンスアゴラ2021レポート】全国各地の中高生がSNSのより良い使い方をネットを通じて議論!」で取り上げられまし…

【メディア掲載】朝日中高生新聞「誹謗中傷 いじめ 相次ぐネット上 やさしい世界にするには」(2021年11月14日)

2021年11月6日にコメンテーターとして参加させていただいた、「マンガで話すみんなのリアル ―中高生SNS編―」が朝日中高生新聞の記事「誹謗中傷 いじめ 相次ぐネット上 やさしい世界にするには」のなかで取り上げられました。ファシリテーターを務められた、…

【イベント情報】サイエンスアゴラ2021「マンガで話すみんなのリアル ―中高生SNS編―」(2021年11月6日)

科学技術振興機構 社会技術研究開発センターのサイエンスアゴラ2021のなかで、2021年11月6日に開催される「マンガで話すみんなのリアル ―中高生SNS編―」にコメンテーターとして参加させていただきます。 マンガ教材「ほんとうのこと」を利用して、全国各地の…

教材に使えるかも:『生活科学』に出ている写真でメディアリテラシーを考える

Twitterで、昭和18年(1943年)の『生活科学』という雑誌のページを見かけて、メディアリテラシーの授業の教材で使えるかもしれない、と思いました。米国の食生活絡みで、これも何回もあげてますが、昭和18年(1943年)の『生活科学』という雑誌より。米軍は…

書籍ご紹介:『はじめてのニュース・リテラシー』

白戸圭一さんの『はじめてのニュース・リテラシー』を読みました。フェイクニュースやデマなどに踊らされないように、「情報を得る力」は重要になると思っています。そのなかの「ニュースを読む力」として、タイトルになっている「ニュース・リテラシー」に…

やってみた:淑徳小学校の3年生と、授業チャットについて考えてみた(2021年1月26日)

弊社フューチャーインスティテュートは、淑徳小学校放課後クラブ 淑徳アルファで、コンピュータを使ってさまざまな活動を行う授業「カズトロジー」を行っています。カズトロジーの授業では、2020年度からschoolTaktを活用しています。いまの3年生は昨年度か…

授業で使えるかも:『アフターソーシャルメディア 多すぎる情報といかに付き合うか』

法政大学大学院 メディア環境設計研究所『アフターソーシャルメディア 多すぎる情報といかに付き合うか』を読みました。さまざまな調査を組み合わせて、スマートフォン、ソーシャルメディアなど新しいテクノロジーによって、「情報が多すぎる」状態について…

授業で使えるかも:グラフや統計のウソを見抜くリテラシー

「あなたの知らない「詐欺グラフ」の世界(随時更新中)」というnoteを読んで、いや本当にそのとおりだな、と思いました。こういう嘘を見抜けるようになることも、学校で身につけるべきことだな、と思っています。 Excelでグラフを作る練習をするときに、「…

教材で使えるかも?:『ナチスの戦争 1918-1949 民族と人種の戦い』

リチャード・ベッセル『ナチスの戦争 1918-1949 民族と人種の戦い』を読みました。ナチスの政権奪取の前、第一次世界大戦の戦後処理から話が始まり、第二次世界大戦後まで、ナチスの戦争が丁寧に描かれていきます。ナチスの戦争1918-1949 - 民族と人種の戦い…

授業で使えるかも?:薬物報道ガイドライン

著名人薬物報道がメディアを賑わしています。この週末にもたくさん流れることでしょう。ですが、テレビ番組などでの取り上げ方について、ちょっと釈然としないな、と思っていたときに、「薬物報道ガイドライン」の存在を知りました。 上のリンク先のなかには…

授業に使えるかも?:都立学校魅力PR動画「まなびゅ~」

東京都教育委員会は、都立学校魅力PR動画「まなびゅ~」というサイトを公開しています。2018年12月6日現在、都立淵江高校、都立足立西高校、都立豊島高校、都立秋留台高校、都立田園調布高校の5校の動画が公開されています。このサイトは、高校生ならではの…

教材として使えるかも:「保護者のためのInstagramガイド」日本語版

Instagramは、2018年8月29日から「保護者のためのInstagramガイド」の日本語版を公開しました。Instagramのヘルプセンターのページ内の、「保護者のためのヒント」にて閲覧・ダウンロードができます。各国の言語で「保護者のためのInstagramガイド」が用意さ…

教材で使えるかも?:フェイクニュースを作るためのテクノロジーを知る

先日、動画内の人の視線をリダイレクトする「GazeDirector」を紹介しました。Facebookでエントリーの告知をしたところ、大学時代の友人Daigoが「こういうのもあるよ」と紹介してくれました。 www.youtube.com AIを使って、口の動きをシンクロさせる技術。誰…

京都教育大学附属桃山小学校 教育実践研究発表会 レポート まとめ(2018年2月23日)

2018年2月23日に、京都教育大学附属桃山小学校の教育実践研究発表会に参加してきました。テーマは、「主体的に情報を活用しようとする子の育成 ~各教科の学びを深めるメディア・コミュニケーション科~」でした。 メディア・コミュニケーション科は、京都教…

京都教育大学附属桃山小学校 教育実践研究発表会 レポート No.1(2018年2月23日)

2018年2月23日に、京都教育大学附属桃山小学校の教育実践研究発表会に参加してきました。テーマは、「主体的に情報を活用しようとする子の育成 ~各教科の学びを深めるメディア・コミュニケーション科~」でした。 メディア・コミュニケーション科は、京都教…

三重県教育工学研究会 2017年度 冬季セミナー「次代を生きる子どもにつけたい力と教師の役割」 レポート まとめ(2018年1月13日)

2018年1月13日に、三重県教育工学研究会の2017年度 冬季セミナー「次代を生きる子どもにつけたい力と教師の役割」に参加してきました。サブタイトルには「これからの情報教育のあり方を探る」とあり、情報教育について考えるきっかけをいくつもいただいたよ…