教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

学術書と専門書の定額制サービス「Perlego」

 音楽の配信サービスであるSpotifyについて書いた直後だが、同じような配信サービスで学術書と専門書を対象にしたものがあるそうです。
 7万冊以上の教科書にアクセスし放題!学術書と専門書の定額制サービス「Perlego」 | Techable(テッカブル)で読んだ、ロンドンで2016年に創設された「Perlego」は、定額の利用料金を毎月支払うことで教科書や文献に自由にアクセスできる“Spotifyの教材版”ともいえるサービス、とのことです。
www.perlego.com

 実際にアクセスして、サインアップしてみました。メールアドレスの登録だけでユーザー登録ができます。
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 試しに、キーワードに「Japan」と入れて検索してみました。日本国憲法大日本帝国憲法に続いて、小松左京日本沈没』が検索されました。おもしろい。
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 プラトンの『国家』があったので、ちょっと読んでみました。タイトルを選んで、「Read book」のボタンをクリックするだけで簡単に読むことができます。
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 まだ日本からはアカウントのアップデートができないようですが、電子書籍の配信サービス、今後可能性はあるのだろうか。日本の出版社、大手何社かだけでもいいから、配信サービスが出たらぜひ使いたいなあ、と思っています。あ、でも、たくさん売れる文庫をメインにしている出版社はいきなりは難しいかもしれません。

 今回のPerlegoのように専門書の方がいいのかもしれません。例えば、よくお世話になっている教育書関係の東洋館出版社さんとか、北大路書房さんとか、電子書籍で月額定額で読み放題になれば、会員になりたいなあ、と思いました。

(為田)

教材に使えるかも?: Spotifyの歌詞表示は自動スクロールする

 イベント開始前などに音楽を会場にかけるときに、ときどきSpotifyを使っています。Spotifyは全世界のユーザーに向けて約4,000万曲を提供している音楽配信サービスです。f:id:ict_in_education:20170817011106p:plain:w400

 iPhoneで曲を再生するときに、歌詞を表示できるのですが、自動的にカラオケのように歌詞がスクロールすることに最近気づきました。
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Spotifyには無料版とプレミアム版(月額980円)の2つのプランがあります。無料版をiPhoneで使うと、必ずシャッフル再生になってしまうため、「この曲の歌詞を教室で見せながら一緒に歌いたい」というような使い方ができないのは残念ではあるのですが、さまざまな曲の歌詞を読むという使い方をするためには、プレミアム版のユーザーにならないと、使い勝手は悪いかな、と思います。

(為田)

edcamp飯舘に参加してきました(2017年8月9日)

 8月9日に飯舘村立飯舘中学校へ行き、edcamp飯舘に参加してきました。これは、栄光学園の飯舘STUDY TOURと日程を合わせて行われたものでした。
 為田を招いてくださったのは、GEG Kamakura小林勇輔先生です。GEG KamakuraYouTubeチャンネルから、STUDY TOURの動画を見ることができます。
www.youtube.com

 ふるさと学習の様子、edcampの様子を見ることができる、それぞれの動画もあります。ぜひ、こちらも見ていただければと思います。

 ふるさと学習の準備と発表会の様子を見ることができます。
www.youtube.com

www.youtube.com


 栄光学園の生徒さんと飯舘中学校の生徒さん(と、そして先生方)が出演している、飯舘中学校のCMを見ることもできます。
www.youtube.com

 栄光学園の生徒さんと飯舘中学校の生徒さんが一緒にやったコント。実におもしろい。
www.youtube.com

 GEG Kamakuraのチャンネルから見ることができますので、ぜひチェックしてみてください。
www.youtube.com
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 お誘いいただいた小林先生、それから現地でお会いした先生方、保護者の皆様、生徒の皆さん、本当にありがとうございました。飯舘へ行って、みなさんと話したからこそ感じられたことがたくさんありました。
 また、こうして動画で配信してもらうことで、実際に現地へ行けなかった方々にも伝えることはきっとあると思っています。

 自分なりに、飯舘との関わりを考えるきっかけになりました。本当にどうもありがとうございました。

(為田)

授業で使えるかも?: リアルタイム位置情報

 先週、福島県飯舘村で行われた、edcamp飯舘に参加してきました。そのときに、NTTドコモで学校の情報化をサポートしている阿部さんに車で乗せていってもらったのですが、福島までピックアップに来てもらう途中から、リアルタイム位置情報がメッセンジャーに送られてきました。
 いま相手がどこにいるかが地図情報と一緒に送られてきて、さらにそこにアイコンが表示されていて、このアイコンが動く。自分の位置情報もわかっているので、「車であと○分の場所にいます」というような情報まで出ています。
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 これまで、デジタル地図はたくさん使ってきましたが、それは場所(固定)と人(移動している自分)との関係でのこと。移動している人と移動している人との場所の関係で、こうしてリアルタイム位置情報をみたことがなかったので、非常にびっくりしました。一人ひとりがGPSの機能を持つ情報端末を手にするということは、こうしたことができるようになる、ということなのだと、今さら気づきました。

 学校でグループごとに端末を持たせて、オリエンテーリングをしたり社会科見学をするときに、このリアルタイム位置情報の機能って使えないだろうか。おもしろいことができるような気がするのですが…。
 先生向けの研修の中でリアルタイム位置情報の機能を紹介して、みんなで授業案を作ってみたらおもしろいかな、と思いました。

(為田)

先生のための教育ICT夏期講習会@仙台 セミナーレポート(2017年8月11日)

 2017年8月11日に、先生のための教育ICT夏期講習会@仙台を開催しました。今年度も、「夏こそ学び時!」(これは子どもも大人も同じ)ということで、たくさんの先生方に参加していただきました。会場はNTTドコモ東北支社の会議室をお借りしました。

 現場でTwitterでの発信もしていましたので、それについては、別途Togetterを見ていただければと思います( 先生のための教育ICT夏期講習会@仙台(2017年8月11日) - Togetterまとめ )。ここでは、Twitterの方では拾いきれなかったことや、そこから感じた感想などを追記してまとめていきたいと思います。

 なお、この夏は「先生のための教育ICT夏期講習会」を@東大と@仙台と2回やりました。仙台でのバージョンは東大でのバージョンとだいぶ違っていました*1。新ネタもたくさんあったそうで、こうして新ネタをいつももってくるあたり、松田先生の「先生らしさ」が出るところだなあ、と思いました。

スタート~基調講演

 イベントのスタートは、参加者の皆さんの自己紹介から。お名前、所属と、どういうきっかけで参加したかを話してもらいます。このきっかけで、イベント全体で話す内容を最終的に調整をしています。


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 そういえば、松田先生のバックグラウンドをこうしてまとめて伺ったのは初めてだな、と思いました。たくさんの先生方の名前が出ましたが、不勉強な私は、佐伯胖先生だけが唯一わかる方でした…。勉強しよう…。
 先生方の仕事観、授業観に、どんなバックグラウンドがあるのかというのは、もっともっと知りたいな、と思いました。「こんなのも読んでみたら?」という本があったら、為田に教えてください。読んでみたいです。

「学び」の構造

「学び」の構造

 松田先生のこの問題意識は強烈です。当たり前だけれども、なかなかこうした言葉で語る方は少ない。



 学校現場でのPriority(優先順位)の話も非常におもしろかったです。実際にアンケートとか取ってみたいと思いました。2020年まであっという間。プログラミングをどのような形で教えるのか、教えるための体制をどうするのか、教材はどうするのか、ということは非常に興味があります。

 improvementもrevolutionもどちらもいるな、と思っているのですが、このセミナーでの登壇者である松田先生と為田のスタンスを見るに、松田先生がrevolutionを起こすことに注力し、為田はrevolutionの果実を横に広げてimprovementにつなげることに注力している、ということなのではないかな、と思っています。「improvementだけじゃだめ」は大賛成です。
 松田先生がされている実践をベースに、もっともっと横に広げていくために、セミナーで先生方を横につなげていく、そうした活動にしていきたいと思っています。

タイピングについて

 小学校でキーボードは必要かどうか?という議論について。前原小学校では、Chromebookを使っている。朝の時間にタイピングの練習もしている。
 松田先生の資料の中に出ていたのですが、2008年に出ている文部科学省の「教育の情報化に関する手引」の中で、文字数が出ていたことにびっくりしました。

 東北文教大学の真壁先生( @suttokodokkoy )が教えて下さいましたリンクはこちら。正式版では字数の目安は削除されていたが、検討段階の資料では入っていたということだそうです。(会場にいながら、こんなことがわかって、とても勉強になりました!)
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 2008年から、こうした議論はくり返し、されているのですね…。僕は、タイピングのスピードを上げて、思考のアウトプット(原稿の推敲なども含む)にICTを使いたいと最近思っているので、こうした議論の流れも改めてきちんと勉強したい、と感じました。

Google Earthを使ったワークショップ

 各テーブルに配布している、WindowsタブレットGoogle Earthを使ってみるワークショップがスタートします。社会科の先生は、Google Earthを使えることと、画面をミラーリングで提示して見せることは、絶対にできなきゃダメ、と松田先生は言います。Google Earthを使ったことがある参加者は、全体の半数ちょっと超えたくらい、という感じでした。








 パスを使ってGoogle Earthの教材を作っていくの、楽しそうだと思いました。参加者の中では、「仙台城の地形を紹介する教材を…」という方や、「これで4泊5日の旅行の行程を再現してみよう」など、いろいろなアイデアが出ていたようでした。

Viscuitを使ったワークショップ

 セミナーの後半は、ViscuitとScratchを使ったワークショップでした。まずはiPadを一人1台配布して、Viscuitを使ったワークショップからです。


 差分を使って動きを作るメガネは、本当におもしろいです。参加者のみなさんも抵抗なく、Viscuit使っていました。

ビスケットであそぼう 園児・小学生からはじめるプログラミング (ぼうけんキッズ)

ビスケットであそぼう 園児・小学生からはじめるプログラミング (ぼうけんキッズ)

 あまりに絵がかわいかったので、松田先生に声をかけたらみんなに見せてくれました。こうして簡単に作品を表示してみんなと共有できるのは本当に大事なことです。実際の前原小学校の授業でもよく行われていることです。

Scratchを使ったワークショップ

 続いて、Scratchのワークショップ。ブロックを組み合わせてプログラミングを作っていくということを説明します。

 こうした一工夫は本当に大事です。「どれ使うの?」という部分から始まると授業内でのタスクがすごく増えると思います。限られたブロックをどう組み合わせるか、というところから始められるように教材を用意しておくと、最初はいいと思いました。

まとめ

 プログラミングで問題を解決しようというときに、教室で見てとても好きなシーンが、今回のイベントでも見られました。


 先生方が自分で使ってみた、というのが何より大事なことだと思います。そして、ひとつでもふたつでも、「あ、これ授業でやってみたい」と思って、それを学校へ持ち帰ってもらえば、このセミナーの意義があったかな、と思います。
 ここから横に繋がりが広がっていくといいと思います。どんどん繋がっていきましょう。

(為田)

*1:@東大の方のレポートも、近日公開予定です!

Hack for Playで、ゲームを改造して遊びながら学ぶ

 先日読んだ『小学校の「プログラミング授業」実況中継 [教科別] 2020年から必修のプログラミング教育はこうなる』の本を読んでいて、Hack for Playが紹介されていました。「そういえば、これはやったことがないな」と思い、アクセスしてみました。
hackforplay.xyz

 アクセスしてみると、昔遊んだゲームのようなデザイン。「今すぐプレイ」を押してみます。
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 ゲームをプレイしている画面が出て、ゲームをクリアするために書かれているコードを書き直すようになっています。例えば、敵であるスライムが強すぎるから、数字を変えて弱くするとか、そうした形でコードを書くこと、プログラムをすることを学べるようになっています。
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 スライムの強さを「1」にして、ゲームを再開して、ステージクリア!みたいな感じになります。こうしてゲームを自分なりに改造(Hack)して遊びながら、プログラミングに親しむことができるのは、おもしろいと思いました。
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 また、ここからスタートして、「もっと最初から、自分でゲームを作りたい!」というふうに思う子どももいるかな、と思いました。

(為田)

教材として使えるかも?: 日経ビジュアルデータ

 日本経済新聞が運営している「日経:Visual Data 〜データや映像で体感」というサイトがあります。新聞の紙面と連動していて知ったのですが、デジタルならではにグラフが動いたりするので見やすいです。
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 インタラクティブ版があるコンテンツもあります。例えば、「オフィス吸い込む巨大ビル 乱立の構図(Tokyo Story)」では、東京駅周辺、渋谷駅周辺、新宿駅周辺の開発サれているビル群を見ることができます。
 テレビ番組のワンシーンで使われそうな資料映像を、授業の中での問題提起で使うなど、できそうに思います。
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 日経新聞によるコンテンツですので、幅広いコンテンツが揃っているのもいいかと思いました。企業関係だけでなく、医療や社会などさまざまなデータを見せるときに使えるかもしれないと思いました。
vdata.nikkei.com

(為田)