教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

192Cafe 公開イベント #3 教育改革のソノサキへ レポート No.1(2020年1月18日)

 2020年1月18日に、成城学園初等学校にて、192Cafe 公開イベント #3 教育改革のソノサキへ を開催しました。為田は、192Cafeに事務局として参加をしています。多くの方に参加していただいたこのイベントでは、SNSでの積極的な発信を推奨しており、僕も会場からできるかぎり、Twitterにて実況をしましたので、その様子をまとめてレポートしていきたいと思います。

 今回、Peatixの申込みは132名、さらに登壇者・スタッフが30名ほどで、過去最大規模での開催となりました。
f:id:ict_in_education:20200119172038j:plain


 最初に会場校挨拶をいただきました。今回、会場をご提供いただきました成城学園初等学校は、創立100周年を迎え、新校舎を2019年9月に完成させました。今回は、講堂や教室などを使わせていただいています。イベントのいちばん初めに、成城学園学園長の油井雄二 先生、成城学園初等学校校長 渡辺共成 先生からご挨拶をいただきました。
f:id:ict_in_education:20200119061658j:plain


 続いてのOpeningは、さとえ学園小学校の山中昭岳 先生です。毎回Openingでは、会場を和ませつつ、これからがんばりましょう!というムードを作るプレゼンテーションが行われています。

 一人1台でICT環境を子どもたちに使ってもらえるようにすることは、これだけテクノロジーが社会に浸透しているいま、絶対に必要なことだと思っています。思考の道具、表現の道具として、子どもたちがたくさんのことをできるようになってもらい、社会に出ていってもらいたいと思っています。そのために、先生方ができることは本当に多いと思いますし、「1人1台あるある、を吹き飛ばしましょう!」という山中先生のメッセージには大賛成です。


 続いて、192Cafe初期から後援をいただいている、日本私立小学校連合会 会長の小泉清裕 先生から「私学人の使命と192Cafeに期待すること」のプレゼンテーションが行われました。

 英文の穴埋め問題となっていたのですが、この例はおもしろいな、と感じました。「教え込んで、覚えさせて…」というのではない、教育の新しい形を作っていかなくてはいけない、というメッセージでした。

 192Cafeでたくさんの私立小学校の実践を知るたびに、私立小学校は思い切った方向に舵を切ることができる、と思わされます。新しい教育の形を知り、自身の勤務校へ持ち帰り、実践に結びつけてもらえるような場になればいいと思っています。

 No.2に続きます。

(為田)

関西大学初等部 Think × Act × Creation 2019 イベントレポート No.2(2019年12月12日)

 2019年12月12日に、関西大学初等部で行われた、Think × Act × Creation 2019に参加しました。この日は5校時と6校時に、全部で9つの公開授業が行われました。見学させていただいた授業をレポートします。

3年生 国語「読書CMをつくろう」

 松本京子 先生が担当されている3年2組の国語の授業「読書CMをつくろう」を見学しました。授業の最初に、読書CMをつくる活動の目的を、松本先生が子どもたちに質問します。「みんなに本を読んでもらう」ことと、「国語の読む力をつける」ことの2つが目的だったことを確認していました。
 ここで目的を明確にすることで、目的を達成するために、読書CMをどのような観点で準備していくのかを決めることができます。クラスみんなで確認すると、内容(あらすじのつながり、登場人物、おすすめのところ)と見せ方(文字の大きさ、文字の色、アニメーション、キーワード、挿絵)などが子どもたちから出てきました。

 4人グループでKeynoteとスクールワークを使って、1冊の本の読書CMを作成しています。できた読書CMを他のグループのメンバーに紹介して、コメントをもらう活動をしました。自分のグループの読書CMをiPadを使って紹介して、聴いてもらった他のグループの人からコメントをもらい、最後にグループに戻ってコメントを共有します。
f:id:ict_in_education:20200116164232j:plain

 紹介された読書CMを見ていて特徴的だと思ったのは、1ページずつめくっていく形ではなく、最初のページがインデックスページになっていて、「あらすじ」「登場人物」「作者」「おもしろいところ」などのコンテンツへのリンクが表示されていることです。リンクをタップすることでそのページを表示することができるので、好きな順番でページを呼び出すことができます。インデックスページを使って読書CMを紹介するプレゼンテーションをするので、好きな順番でプレゼンテーションを行うことができます。
 「まずはあらすじを紹介します」と言ってから、「あらすじ」と書かれているところをタップし、表示された画面を使ってプレゼンテーションをして、またインデックスページに戻る、というふうになっています。

 小学校のプレゼンテーションでは、あまり見ない発表の仕方だったので、イベント終了後に堀先生に訊いてみたら、「それは、アプリケーションデザインの授業でやったからだと思います」とのことでした。さまざまな学習活動が横に繋がっていて、情報を伝える力を育んでいることを感じます。

6年生 理科「水溶液の性質」

 孕石康孝 先生が担当されている6年2組の理科の授業「水溶液の性質」を見学しました。理科室で、紫キャベツを指示薬として水溶液の性質を調べる実験を行いました。もちろん、一人1台のiPadを持ってきています。印象的だったのは、実験内容のまとめ方について、孕石先生が「KeynoteでもClipsでも、まとめやすい方で考察していい」と言っていたことです。
 ICTを導入している学校のなかには、使うアプリを限定することで、子どもたちの表現を制限してしまう学校もあります。孕石先生の授業では、「自分がまとめやすい方法を自分で選べるようになりなさい」という先生からのメッセージが伝えられているように思いました。子どもたちのことを信頼して、道具としてiPadを手渡している様子を見ることができました。こうして手渡すことで、子どもたちが思考や表現に使える道具が増えていくことに繋がると思います。

 実験中、スポイトで水溶液を入れていくときに、子どもたちは色が変わる/変わらないを仮説を立ててから、子どもたちは試験管の中の混ぜた液の色がどのように変化していくかを動画で撮影していました。色が変わっていく様子を撮影しながら、「ほら!ほら!変わった!」という声があがっていました。
 肉眼で観察するだけでなく、テクノロジーを使うことで、「変化の過程」を何度も見直すこともできます。観察記録の手段としてテクノロジーを使うことで、実験で気づけることが増えると思います。
f:id:ict_in_education:20200116164315j:plain

まとめ

 3年生の国語の授業も、6年生の理科の授業も、どちらも一人1台のiPadを思考・表現の道具として、「いつでも使える」ように環境を作り、授業の中でもどんどん使っている様子がわかりました。普段遣いの日々のなかで、「使っていいところ」「使ってはいけないところ」「使ったほうがいいところ」「使わないほうがいいところ」を子どもたちはわかってくるのだろうな、と感じました。


 No.3に続きます。

(為田)

教材で使えるかも?:株式会社オカムラ「Tomorrow Work 202X: OKAMURA Future Vision」

 未来の様子を見せてくれる動画として、株式会社オカムラが2018年11月に公開した「Tomorrow Work 202X: OKAMURA Future Vision」を授業の教材で使えるかもしれません。動画を見てみると、「朝の自宅で」「オフィスに出社して」「ランチから午後の仕事へ」「夜の自宅で」の4つのシーンでテクノロジーがどのように生活や働き方を変えるのかを見ることができます。
f:id:ict_in_education:20200116162617p:plain

www.youtube.com

 また、それぞれのシーン別にどういったテクノロジーが使われているのかについての説明を、「Future Vision 解説書」で読むこともできます。
www.okamura.co.jp

 将来の社会に登場するテクノロジーをこうしてムービーで見られると、イメージしやすいと思います。こうしたテクノロジーが「なぜ必要なのか」などを考えることは、「問題解決型授業PBL(Problem Based Learning)」の教材として扱いやすそうだな、と感じました。また、IoT×プログラミングという組み合わせの授業にも繋げやすいと思います。どのような社会問題を解決できそうなのかまで含めて、教材として活用できるのではないかと思います。

▼参考エントリー
 「Future Vision」といえば、マイクロソフトも動画を作って出していますので、そちらも合わせて見てみるといいかと思います。
blog.ict-in-education.jp


(為田)

関西大学初等部 Think × Act × Creation 2019 イベントレポート No.1(2019年12月12日)

 2019年12月12日に、関西大学初等部で行われた、Think × Act × Creation 2019に参加しました。オープニングでは、堀力斗 先生から関西大学初等部の紹介がありました。
f:id:ict_in_education:20200114235330j:plain

 関西大学初等部は、小学校では日本で唯一のApple Distinguished Schoolになっていて、子どもたちは一人1台のiPadを活用しています。iPadはわざわざ使うものではなく、いつでもiPadを使えるようにしているそうで、堀先生は、「一人1台は、ナチュラルなものです」と表現していました。授業で使っているアプリについては、堀先生は「いろいろなアプリを使っていますが、基本無料アプリでやっている」と言います。無料アプリであれば、iPadを導入していれば、他の学校でも同じように使うことができます。他の学校でも応用できるアイデアが多く紹介されると思いました。実際、この後の公開授業では、iPadを使った幅広い活用が行われていて、このイベントがApple Distinguished Schoolとしての情報発信となっていると感じました。
f:id:ict_in_education:20200114235401j:plain

 次に、低学年・中学年・高学年ごとに、担当の先生方がどんなふうにiPadを授業のなかで使っているかを紹介してくれました。

低学年

  • iPadは特別なものでなく、文房具。
  • ICTによって教室に主体性が生まれている、対話が生まれている。それによって、思考へと繋がる実践ができている。

中学年

  • Keynoteによるプレゼンテーションを行っている。
  • アプリケーションデザインを授業に取り入れている。アプリケーションを実際に作るのは難しいが、アイデアを生み出すことはできる。

高学年

  • 一人1台iPadを持っていることによって、いつでも学べることの良さができている。
  • BYODによって、保護者連携が進んだ。子どもたちは、保護者から助言を得たりもしている。

 それぞれの学年でiPadを普段遣いとして使っている様子がよくわかる説明でした。この後、6年生の話を機会がありましたが、そのときに「外出しているときにわからない言葉があったりすると、iPadを使ってすぐに調べることができる」と言っていました。普段からiPadをツールとして活用している様子がわかります。

 No.2へ続きます。
blog.ict-in-education.jp


(為田)

書籍ご紹介:『純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落』

 井上智洋『純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落』を読みました。AIの発展が社会にどのような影響を与えるのかを知ることができます。
 AIによって生活が便利になる、ということは悪いことではないと思いますが、その結果として経済や社会がどのように変わっていくのか、ということは考えなくてはいけないと思っています。読んでみて関心があったところを読書メモとして公開します。

純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落

純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落

純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落

純粋機械化経済 頭脳資本主義と日本の没落

第四次産業革命がもたらすこと

 最近よく聞かれるようになってきた、「第四次産業革命」という言葉について、経済的な位置づけとしての説明について紹介します。

これから、産業にもたらされる劇的な変化を第四次産業革命といい、AIは、第四次産業革命を引き起こす汎用目的技術として位置づけられる。
汎用目的技術(General Purpose Technology、GPT)は、蒸気機関のような、あらゆる産業に影響を及ぼし、また補完的な発明を連鎖的に生じさせる技術である。蒸気機関の補完的な発明品としては、蒸気ポンプ、力織機(蒸気を動力とした布を織る機械)、蒸気機関車、蒸気船などがある。
1800年頃に蒸気機関第一次産業革命を引き起こし、1900年頃に内燃機関や電気モータなどのGPTが第二次産業革命を引き起こした。内燃機関というのは、ガソリンエンジンのことだ。
(略)
新たなGPTであるコンピュータとインターネットが引き起こした第三次産業革命(IT革命)が現在進行中だ。ウィンドウズ95が世に出された1995年をこのような革命の元年とするならば、まだ20年ほどしか経っていないことになる。
第四次産業革命は、もう始まっているという論者もいるが、私は2030年頃に始まると予想している。早くても2025年頃だろう。(p.20-21)

 汎用目的技術(GPT)が、その他の産業に大きな影響を与えて、社会制度や人々の生活を変えていく、ということを考えると、AIの技術の影響が我々の生活を変えていくのはまだまだこれから、となります。コンピュータとインターネットでさえ、第三次産業革命から25年が経っている今でさえ「あ、やっとデジタル化された」と思う部分もあるわけなので、まだまだこれからです。
 それと並行的に、新しい技術もどんどん出てきていて、『ホモ・デウス』の作者ユヴァル・ノア・ハラリさんは、「データ至上主義」が支配的になると主張しています。

ハラリは、人間至上主義に代わって、データ至上主義が支配的になると主張している。たくさんのデータを読み込んで賢くなったコンピュータ上のアルゴリズム(AI)が、いずれ人間の脳を凌駕するようになるからだ。「意識を持たないアルゴリズムには手の届かない無類の能力を人間がいつまでも持ち続けるというのは、希望的観測にすぎない」。(p.171)

おまけ:人類史上の3つのリンゴに象徴される劇的な変革

 最後に、「人類の歴史には、三つのリンゴに象徴される劇的な変革があった」(p.469)という部分が非常におもしろかったので、紹介したいと思います。

  1. アダムのリンゴ
    • 紀元前9000年頃に始まった農耕革命を象徴している。狩猟採集社会から農耕社会への転換がなされた。アダムとイブの「知恵の木の実=リンゴ」を食べてエデンの園を追放されたという神話は、農耕の起源を表しているという説がある。農耕は、戦争や飢餓、疫病、長時間労働椎間板ヘルニアなどの様々な苦痛をもたらしもした。
  2. ニュートンのリンゴ
    • 17世紀の科学革命とそれに続く工業革命(第一次・第二次産業革命)の象徴と見なすことができる。農耕社会から工業社会への転換。
  3. ジョブズのリンゴ
    • 情報革命(第三次・第四次産業革命)の象徴。情報革命による工業社会から情報社会への転換。

 いろいろなことを考えさせてくれる本でした。ただの「消費者」にとどまらないような体験を子どもたちにはさせないといけないと感じます。

社会はどう変わっていくのか?

 AIやコンピュータ、インターネットが技術としてより広く社会や産業の中に入ってきた時に、いったいどんな働き方がやってくるのか、ということについても書かれています。

情報社会では、徒競走やマラソンのように個々人の実力の差が残酷なまでにくっきり浮き彫りになる。第1章で既に論じたように、IT産業は労働集約型ではなく知識集約型であるために、知性やスキルを持った比較的少ない人数の労働者しか務めることができない。
そして、こうしたハイスキルな労働者のみが高給取りになる。「機械が大学に行けないうちは、学位はかつてないほど高い見返りをもたらす」。残りの労働者は、賃金が安くてきつい肉体労働の方へ追いやられる。
コーエン*1は、今後、平均的なスキルを持った労働者が、そのスキルにふさわしい仕事にありつくことはますます難しくなるという。のみならず、所得や教育、恋愛、あらゆる面で、中間というものが消滅し、二極化が加速する。(p.194)

 最後に書かれている、「平均的なスキルを持った労働者が、そのスキルにふさわしい仕事にありつくことはますます難しくなる」「中間というものが消滅し、二極化が加速する」という部分から、では、学校は、どのようなスキルを子どもたちに身につけて社会へ送り出すべきなのかということを考えなくてはならないと思います。

今の日本では人手不足が続いており、AIはそれを埋め合わせる役割を果たすから、失業をもたらすことはないと思われがちだが、話はそんなに単純ではない。
人手不足の職種・業種ではIT化・AI化の進展が遅く、人手不足がなかなか解消されない。他方で、人手が余っている職種・業種ではIT化・AI化によって失業がもたらされる。つまり、全体としてまだら模様になる。労働市場は2030年くらいまで、こうしたまだら模様のまま推移するだろう。(p.202)

 AIやロボットにできない仕事は、人間がやらなければならない、ということもよく言われていますが、それについてもコメントがありました。

AIやロボットがどんなに雇用を奪っても、クリエイティブな仕事は残るので、みながそのような仕事に従事すればいいと思われるかもしれない。
たとえそうだとしても、暮らせるほどに稼げない仕事ならばそれは趣味とさほど変わりなく、失業問題の解消にはつながらない。AI時代に格差は確かに拡大するが、失業は増大しないと主張する論者はかなり多い。だが、年収10万円以下の労働ばかりになった時に、それは果たして仕事があると言えるのだろうか。(p.220)

 こうした観点も非常に重要です。「働ける」けれども、それで「人生が豊かになる」のかは別の話かもしれません。映画監督のケン・ローチさんが描いている世界です。こうした未来の十分にありえるのです。
longride.jp

longride.jp


 産業革命によってどんなふうに社会が変わったか、というのはすでに前例があるものなので、それについても書かれています。

第一次産業革命期に発生した大分岐では、蒸気機関などの機械を導入し、生産活動を機械化した欧米諸国は上昇路線に乗り、そうでない国々は停滞路線に取り残された。
それと同様に、AI時代の大分岐では、AI・ロボットをいち早く導入し生産活動の高度なオートメーション化を進めた国々が経済線で圧倒的となり、導入が遅れた国々を大きく引き離すことになる。
(略)
AI時代の大分岐では、テイクオフの時期に20~50年の開きが出るだろう。情報通信手段と交通手段の発達によって、工業化時代の世界は新石器時代の世界より狭くなっている。それと同様に、AI時代の世界は工業化時代の世界より狭くなっている。したがって、革命の時期はよりバラつきが小さくなるはずだ。
とはいうものの、バラつきはゼロにはならないし、AI化の前段階としてのIT化の段階で、日本はアメリカや中国に後れをとっている。日本のIT化もかなり進んでいるのではないかと思っている人もいるかもしれないが、マイナンバー通知書のコピーを郵便で送付しているような国が、IT先進国なわけがない。
中国で名刺交換をデジタル化しているこの時代に、日本ではいまだに名刺を渡す時のマナーがどうしたこうしたといった内実のない議論にかまけている。(p.389-391)

 年末に『人口減少社会の教育』を読んだときにも、日本国内でも中央から地方への資金の流れがなくなってきて、地方がどんどん大変になっている、ということが書かれていましたが、実は日本という国も、世界全体のグローバル企業の活動の影響を受けることになります。

第四次産業革命に日本が乗り遅れた場合、自動車や家、ロボットなどのOSを提供する外国資本の企業が日本でも莫大な収益を得るかもしれない。そればかりか、日本人は、ロボットが働く無人に近い工場や店舗を所有する外国資本の企業から商品やサービスを購入しなければならなくなる。
極端な話、日本企業は全く収益が得られず、日本人の収入の道は絶たれるということになりかねない。そうなると、テイクオフどころか停滞ですらなく、経済がシュリンク(縮小)し続けるような事態に陥りかねない。(p.393)

 こうした点についてしっかり考えなくてはならないと思います。著者の井上先生は、そのために国家がある程度の役割を担わなければならない、ということも書かれています。
 「これからどのような社会がやってくるのか」という視点から、「どういう人たちがその社会を担うのか」「どういうスキルが必要なのか」を考えるきっかけになる本ではないかと思いました。

AI時代にあって、再分配と貨幣量のコントロールという重要な役割を国家が果たさなければ、自由で平等で幸福な社会は到来しない(p.477)

 第四次産業革命については、さまざまな書籍も出ています。数種類、できればいろいろな立場の書籍を読んで、将来の可能性の幅を知っておいたうえで、それを学校/教室で子どもたちにどういった形で伝えていかなければならないかを考える必要があると思っています。

(為田)

*1:アメリカの経済学者タイラー・コーエン『大格差』

Edvation × Summit 2019 イベントレポート まとめ 「教育メディアから見た教育改革」(2019年11月4日・5日)

 2019年11月4日・5日に、紀尾井カンファレンス・麹町中学校を会場にして開催されたEdvation × Summit 2019に参加してきました。自分が登壇したパネルディスカッションだけでなく、参加した講演やパネルディスカッションについても、メモを作成して公開しています。当日、会場に来られなかった方のために、何かの役に立てればと思います。
f:id:ict_in_education:20191107222851j:plain

 最先端のものに触れたあとに、それをできるだけたくさんの現場にどう実装しようか、という部分こそが自分の大事な役割だと思っています。そのためにまた頑張っていきたいと思います。

blog.ict-in-education.jp

blog.ict-in-education.jp

blog.ict-in-education.jp

blog.ict-in-education.jp

blog.ict-in-education.jp

blog.ict-in-education.jp

blog.ict-in-education.jp

blog.ict-in-education.jp

(為田)

【メディア掲載】月刊私塾界 1月号

 月刊私塾界2月号が発刊されました。特集は「編集部が選んだ 2019年重大ニュース 注目のキーワード2020」です。
f:id:ict_in_education:20200109172941p:plain:w400

 特集記事の中で、注目のキーワードがカテゴリー別に紹介されています。教育ICTのところでいうと、「プログラミング」「教育のビッグデータ」「教育のブロックチェーン」「授業カルテ」「遠隔地授業」「反転学習」「EdTech」あたりが気になります。2019年は地方にたくさん行ったこともあり、遠隔地授業や反転学習など、地域の小規模校をサポートするテクノロジーに興味が湧いてきています。
f:id:ict_in_education:20200109172503j:plain

 11月30日に京都橘大学にて開催された、未来の教室 in 明日の教室の様子も紹介されていました。ブログでも紹介しましたので、合わせてどうぞ。
f:id:ict_in_education:20200109172508j:plain
blog.ict-in-education.jp

 そして、いつもどおり、連載記事もありますので、よろしければお読みいただければと思います。
f:id:ict_in_education:20200109172512j:plain

(為田)