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JAPET&CEC会員交流会 ICT CONNECT 21会員交流会 レポート No.3(2018年9月13日)

 2018年9月13日に、筑波大学東京キャンパス文京校舎にて開催された、一般社団法人 日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)、一般社団法人 ICT CONNECT 21共催の「平成30年度 第2回 JAPET&CEC会員交流会 ICT CONNECT 21会員交流会」に参加しました。
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 文部科学省 国際教育課 外国語教育推進室長 金城太一 氏による「外国語教育におけるICT活用について」のプレゼンテーションから、興味深かったところをメモしました。

 金城さんは、最初に新学習指導要領によってどのように外国語教育が変わるのかについて説明しました。

  • 小学校では2020年度から…
    • 3年生・4年生から「外国語活動」が新たに始まります。(早期化)
    • 5年生・6年生では「教科」になります。(教科化)
  • 中学校では2021年度から…
    • 授業は外国語で行うことが基本となります。
    • 学習した語彙、表現などを実際に活用する言語活動を重視します。
  • 高校では2022年度から…
    • 「聞く」「読む」「話す(やり取り・発表)」「書く」を総合的に学び、発信力を高めます。

 金城さんは、小学校での早期化、教科化。高校でも、教科すべてを総取り替え(どう変わったかの比較はこちらでできます)を行います。これは、国民の外国語教育への興味関心の高さを示すもの、と言います。

外国語教育の抜本的強化のイメージ

  • 移行期の1年~2年でしっかり助走をしていく。
  • 現場を変えていくという方向で取り組んでいる。
  • 縦軸に国際基準のCEFRを載せている。先生方の努力が必要。上に引っ張り上げている。
  • 「話すこと」については、これまでは発表中心→「やりとり」を入れている。

 実際に、外国語教育の成果が、「英語教育実施状況調査」から紹介されました。英語教育実施状況調査は、ICTを使って英語の授業が行われているかなども書かれていて、一度じっくり見てみたいと思いました。

  • 教師の英語力に関すること。都道府県別に分けてみた=情報教育課にならってやってみた。
  • 生徒の英語力についても。国の目標値を超えているところは少ない。
  • 今回、中学校で国の目標を複数超えたのは初めて。高校でも福井県が国の目標を超えたが、これも初。
  • 高校、英語ではインプットに重点が置かれていることが結果に現れている。

 そうした現状をふまえての平成31年度の概算要求についての説明がありました。

  • 小中高等学校を通じた英語教育強化事業(要求・要望額 1185百万円、前年度 737百万円)
    • 民間機関や外部人材の活用による英語教育強化
    • 教師の指導力向上や条件整備による英語教育強化
    • 先進的な取り組み支援・成果普及による英語教育強化
  • 注目は、新規の「英語4技能育成のためのICT活用普及促進事業」(要求・要望額 250百万円 新規)
    • 民間が開発したテクノロジーを使って、特に発信型の英語を強化したい。
    • どこに住んでいても学べる、ALTがいなくても学べる。ICTの力。
    • 自治体に実情を訊くと、「民間と組みたい」という思いは多くの自治体である。が、情報がない。成果が不透明なので、二の足を踏んでいることがあった。民間企業と学校との間に入る、事務取扱業者が、橋渡しをすることになる。
    • マッチングの業者がリストを作り、そのリストを自治体が参照して、申請してくる。リストに、それぞれの開発しているアプリやソフトの概要、学習環境(タブレットが一人1台必要か、など)、対象となる学校種、4技能のどこを伸ばす強みがあるのか、どうやって伸ばすのかという数値目標、それらを記載してもらい、それを見て自治体が相手を選ぶ。
    • 500万円は、ソフトウェアの利用料として使うことができる。民間のソフトをそのまま使うのではなくて、学校の実情に合わせてカスタマイズしてもらうことも想定。教科書とタイアップしてもらう。
    • 3年間でしっかり結果を出してもらい、Webで公開する。後発の自治体も、そこでさらに選ぶことができる。
    • インタラクティブなコンテンツ→実際のコミュニケーションにあうもの。
    • 子どもたちの実態に応じたものに。

 また「生徒の発信力強化のための英語指導力向上事業」についての説明もありました。

生徒の発信力強化のための英語指導力向上事業(要求・要望額 465百万円 前年度277百万円)

  • オンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド研修を実施する。
    • 中学校で3000人、高校で2300人、合計5300人×5年間で、全体の底上げ。これで、全国の半分くらいの先生になる。
  • 事業終了後は、都道府県で実施している研修に引き継ぐ、養成過程でも教えられるようにする。

 金城さんは、「英語教育を起点にして、学校の中にテクノロジーを入れる。英語の先生はグローバルなマインドをもち、いちばん社会に近い存在。それを学校全体に広げてほしい」と言っていました。

 No.4に続きます。
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(為田)