2018年3月29日に、ポプラ社のフリーミーティングスペースに置いて、『どう解く?』公開ワークショップ「みんなで、どう解く?」が開催されました。このワークショップは、ポプラ社が出版した、対話から子どもの本音が引き出せる本『答えのない道徳の問題 どう解く?』の出版を記念したものでした。
「べんきょう、どう解く?」のページを使ったワークショップが終わった後で、汐見先生はいまの子どもたちが触れる情報が大量であることにふれ、何かを知ったときに、「それってどうしてなんだろう?」と考え続ける姿勢を持つこと、それが勉強であって、それは楽しいものだよ、とおっしゃっていました。
こうした場があることが、子どもの成長にとてもいい機会だと感じます。そして、これは家庭だけの話ではなく、教室で先生と子どもたちの間で行われてもいいやりとりだと感じました。
『答えのない道徳の問題 どう解く?』には、特設Webサイトがあります。サイトのなかには、「みんなの解答」というページもあり、それぞれのテーマについての解答を寄せられるようになっています。学校の授業で使うと、学校の枠を越えてさまざまな答えを見ることができるようになりそうです。
www.poplar.co.jp
もしも、学校の教室でやるのであれば、下のような流れでやってみたらおもしろいかもしれないな、と思いました。
- 問題提起として絵本を読む
- グループに分かれて、それぞれ質問に答えて付箋やワークシートに書いてみる
- グループ内で自分の意見を発表し、みんなの意見と交流させる
- クラス全体で共有する。
- Webサイトで他の人が書いた意見も読む
- いろいろな意見がありますね。誰の意見が好きでしたか?
授業の最後に、自分たちのグループの意見を、Webサイトに書き込んでもいいかもしれません。そして、学期の終わりや、年度の終わりに、もう一度読み返してみて、何か考え方が変わったかを見てみる、というのもおもしろいかと思いました。
ICTを使って、学校という枠を超えて交流学習ができるというのも素晴らしいと思いますし、教室でのディスカッションの結果をWebサイトに記録しておくことができるのもいいことだと感じました。
実は、ポプラ社で『答えのない道徳の問題 どう解く?』の編集を担当されていた花立さんとは、長い間一緒に本を作るお仕事をしてきた仲間です。花立さんから、『答えのない道徳の問題 どう解く?』を教室でやってみたい学校があれば、著者の3人と一緒に授業しに行きませんか?と言われています。
もし、このエントリーを読んで、「興味がある!」という先生がいらっしゃれば、ご連絡をいただければと思います。こうして、答えのない問題を考えることを楽しむ授業が、日本に広がっていけばいいと思います。
(為田)