教育ICTリサーチ ブログ

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戸田市、「教育行政のプロ」を別枠採用

 為田が21世紀型スキル育成アドバイザーをつとめさせていただいています、戸田市にて、昨年度に引き続き「教育行政のプロ」を別枠採用するそうです。今年度は38歳以下3名の採用を行うとのことです。

 戸ヶ崎教育長は、Facebookに以下のように投稿されていました。

 学習指導要領の改訂を初めとする戦後最大と言われる教育改革の流れの中で、学校現場を支える教育委員会に求められる役割も一層高度化・多様化しています。
 平成25年の中教審答申「今後の地方教育行政の在り方について」でも指摘されているとおり、教育行政部局の体制強化のためには、教育職(指導主事)と行政職双方の資質向上が不可欠となります。
 また、先月に閣議決定された第3期教育振興基本計画に、次のような文言が新たに加わりました。「客観的な根拠に基づく政策ビジョンを形成する等、教育政策に関するEBPM(Evidence-Based Policy Making)を推進する体制を文部科学省に構築するとともに、国立教育政策研究所における、客観的な根拠に基づく政策に資する研究を進める体制整備を進める必要がある。」
 また、中央教育審議会では、「現場感覚を持って問題意識や政策ニーズを調査研究へ反映し、企画立案等を行える行政職員を育成する。国と地方公共団体等とで情報交換・意見交換を進め、客観的な根拠ある施策を推進、つまり、地方公共団体に対して、EBPM推進の考え方を周知するなど、地方における取組も促進する。」などの指摘がされました。
 しかし、現状の教育委員会事務局の行政職は、事務的業務や予算等の管理的業務にのみ従事しがちになります。最近は、分野横断的な様々な教育行政課題に対応するために福祉や総務など市長部局との調整が必要な場面も少なくありません。さらに、教育法規や学校教育に係る専門的な事項についても積極的に関与し、教育の専門性を有する行政職員としての資質能力も求められています。その際、教育行政部局内にまたがるような事項をコーディネートできる人材の育成や配置も重要とされています。
 そこで、戸田市では、昨年度に引き続き一般事務職とは一線を画した事務(教育枠)の採用区分を設定し、来年4月に3名を採用することといたしました。育成については、教育行政部局への配属によるキャリア形成を基本としつつ、教育行政職のプロフェッショナルに求められる資質・能力を育成していきます。その際、これまでのような「教育職(指導主事)は指導行政、行政職は管理・一般行政」といった事務分掌を改め、教育職と行政職とをペアにして職務(教育施策に関するEBPMを推進するなど)に当たらせることで、それぞれの長所を発揮した効率的な事務の実施が期待されます。そのため、標準的な研修に加え、文部科学省での研修(平成28・29・30年度実績あり)や学校現場での実地研修など、教育行政職の資質・能力を高めるために有効な研修等の機会を積極的に与えていきたいと考えています。さらに、今年度の採用枠は昨年度御要望の多かった、受験年齢の緩和も実施し、受験資格を1980年4月2日生まれ以降(2019年4月1日時点で38歳以下)としています。

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教育行政のプロ 採用しています - 戸田市教育委員会ホームページ

 戸田市のこうした「教育行政のプロ」を採用する動きは非常に重要だと思っています。戸田市教育委員会の皆様とは、昨年度から本格化している、セサミストリート・カリキュラムのパイロット授業の実施をはじめ、さまざまな場面でご一緒していますが、「学校の授業を良くしていこう」という思いにあふれる人たちであると感じています。その戸田市の教育行政が、さらに「教育行政のプロ」を求めるということは、すぐに活躍の場があるということでもあり、またさまざまな面での活躍を求められるということでもあると思います。
 EBPMを推進するために統計学や社会科学のスキルがある人、またEdTechなどにも興味のある人、法制や行政などに関するスキルのある人などが求められているのだと思います。そうしたスキルをもつ人たちが戸田市の教育行政に参加することで、また地方教育行政が活発になると思います。
 地方教育行政は人々の日々の生活の基礎になる部分を作るものだと思っています。公教育を通じて未来の人材を育てる仕事でもあります。ぜひ、志のある方からの応募があるといいな、と思います。

(為田)