教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

i和design Final Presentation 取材報告 No.5(2016年3月12日)

 3月12日に多摩市立愛和小学校のi和design Final Presentationに参加してきました。午前中に公開されていた授業と、午後に行なわれた研究発表会の様子をレポートしたいと思います。

指導講評

 第40回パナソニック教育財団特別研究指定校 研究発表会の指導講評を、大阪教育大学大学院連合教職実践研究科 准教授の寺嶋浩介先生が行ないました。
 寺嶋先生は、何度も愛和小学校に足を運ばれています(為田が寺嶋先生と知り合ったのも、愛和小学校の校長室でした)。そうして何度も授業を見てきての講評のメモを公開させていただきます。
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 愛和小学校が実現している、「一人1台」の環境について、いきなり配備し、いきなりさまざまな授業実践をスタートしたわけではなく、段階を踏んで進めているのだということを紹介しました。

  • 「一人1台」で学校を変えることができるか。
    • 公立でここまでやっている学校はなかなかない。
  • 「一人1台」と授業づくり。「一人1台」と学校づくり。
    • 「一人1台」、はじめはドリルから。
      • 昔からある活用方法だが、今でも入りやすいコンテンツ。
      • 今も朝学習で「個」の学び。
    • 「一人1台」、次は、子どもの画面の提示。大画面で提示する。
  • まずは質より量。
    • 他校では、学期に1回だけしかないICT活用の授業実践。それにどれだけの意味があるのか?
    • 量をたくさんこなしているのが、愛和小学校の特徴。

 「まずは質より量」というのは、松田校長が常日頃おっしゃっていることと一致しています。まずはやってみるということですね。

 愛和小学校ではICTをどんどん活用して授業を変えていっていますが、変わっているのは授業だけではないということも寺嶋先生はコメントします。

  • 授業研究スタイルを変える。
    • 内部だけの授業研究はとてもシビアなものだった。
    • 愛和小学校では、先生も一人1台使いこなしている。School Takt やGoogleドキュメントなどで感想を記入してからディスカッションしたりしていた。
  • 学校システムも変える。
    • 校務分掌改革。校長が外部対応。
    • ICTをカリキュラムに統合(総合的学習の時間は、「プログラミング」と「エディブル」の2つのみ)
    • 教務システム(教科担任制を入れる)
    • 新しいことへチャレンジする余地を残す
  • 外部と関係を築く
    • 校長の役割の中心に
    • 1つの大きなスタイル
    • さまざまな勉強の場へ出て行く=外部で自分たちのことを発信

 自分たちでも使い倒してみるからこそ、わかることがあるというのも松田校長がよく言っていたことです。実際に、松田校長もGoogleドキュメントを使って原稿の確認をしたりしています(参考記事:
Googleドキュメントで原稿確認 - 教育ICTリサーチ ブログ
)。また、外部にどんどん出て行って自分たちのことを発信というのも一緒にイベントをしたときに実感したことです(参考記事:
愛和小学校 × Ludix Lab「i和design冬期講習会」@東京大学レポート #1 はじめに - 教育ICTリサーチ ブログ
, 教員志望大学生に対する「ICTを活用した授業ができる人材育成」レポート@東京学芸大学 櫻井眞治ゼミ まとめ(2016年2月8日) - 教育ICTリサーチ ブログ )。
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 最後に、寺嶋先生は愛和小学校の先生方へ3つの問いかけをされました。

  • 学校教育、今の枠組みでよいのでしょうか?
  • ICTがなかったら、何をどうやりますか?
  • この経験から学んだことは?

 どういった答えを愛和小学校の先生方が見出していくのか、来年度もぜひ学校を訪れてみていきたいと思います。

 No.6に続きます。
blog.ict-in-education.jp


(為田)