教育ICTリサーチ ブログ

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【プロの現場から】デザインはセンスではない。サイバーエージェント:エンジニアが学ぶデザイン講座2

 前回紹介した、サイバーエージェントでのテクニカルクリエイター研修の第4回目の様子がブログに掲載されていたので、ご紹介します。このテクニカルクリエイター研修は、サイバーエージェントのエンジニアを対象に、社内のデザイナーが講師となってデザインの基礎を教える研修です。

▼前回紹介した記事
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「他者に伝える」技術を学ぶデザイン講座

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https://www.cyberagent.co.jp/technicalcreator/article/id=12284

 ブログの著者でもある実際に研修を受けられた社員の方が述べられた
「普段目にしている何気ないポスター、webデザインでも、それらは一朝一夕でデザイナーさんのセンスに任せてパッと作られたものではなく、こうした細かい調整を重ね、緻密に練られて出来ているものだと実感しました。」
という一言が、デザインとアートの違いや、デザインにおける「他者に伝える」上での考えるべきことの重要性が語られていると感じました。

 実際の研修では、レイアウトにおけるルールやテクニックについて紹介をしてから、自分の名刺作りに取り組まれたようです。美術の授業でもデザインの授業をすることがあるかと思いますが、こういったルールやテクニックまではやることは少ないかと思います。ただ、基本や基礎を知識として身につけてから、実践をやった方が同じ共通認識を持った上で講評をすることができたり、自分以外の人の作品についても評価をすることができるかと思うので、とても効果的だと思います。
 もしくは、まずは自由に名刺を作ってみたあとに、ルールやテクニックを紹介しつつ講評をし、そして作り直してみる。という授業構成もありかなと思います。そうやって特に意識せずに作った名刺と、ルールやテクニックを知った上で作り直した名刺を見比べてみて、見え方の違いや作っているときの自分が考えていることの変化を感じ取ってもらうことができるかと思います。

 ブログでは、デザインの根底にある「他者に伝える」ということを学んだとなっていますが、デザインに限らず、プレゼンテーション、日常の会話など、さまざまな場面で必要となる考えるべきことです。自分の好き勝手に言って相手が理解してくれないことを相手のせいにするのではなく、自分の伝え方に問題があったのではないか、もっと伝わりやすくする方法があったのではないかと考えさせることもできるのではないかと思います。そういった観点でいうと、デザインはプレゼンテーション教育の一環にもなりえる領域だと思います。


本ブログでも、レイアウト関係の記事を「学校で使えるクリエイティブデザインアイデア」というシリーズ連載で紹介しているので、是非ご覧ください。
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(前田)