最近すごく好きで、毎週通勤電車の中でAmazon Prime Videoで見ている「DR.STONE」。8月に電車のなかで『Dr.Stone』のサバイバル科学テストを見つけて気になっていたのですが、Amazon Prime Videoのラインアップにあるのを知ってどんどん見ています。サバイバル科学テストで出ていた問題、どんどん出てきます(もう「サバイバル科学テスト」はできなくなってしまってますけど…残念)。
ストーリーのポイントとしては、以下のような感じです。
- 一瞬にして世界中すべての人間が石と化す石化現象が発生。地球上の人間はすべて石に。そこから何千年も経った後の地球が舞台。
- 石化から目覚めた科学エキスパートの高校生・千空が、何もないところから試行錯誤をくりかえし、科学を少しずつ復活させていく。
何もないところから、ラーメン作ったり、ガスマスク作ったり、電気作って、動力革命を起こして…ついに携帯電話を作ろうとしています。科学への興味喚起、ものづくりへの興味喚起、そうしたところにも使えるかもしれないと思います。正しいロードマップ(作中に何度も何度も出てきます)さえあれば、あとは材料を集めて正しい手順で作るだけ。試して、失敗したら、やり直す。PDCAを何度も何度も回す、その過程がおもしろいストーリーで何度も語られます。
「何度も何度も試行錯誤を繰り返して、できなかったこともできるようになり、少しずつ人類が前に進んでいく。そうした営みを何千年も人類はやってきていて、その先端にいるのが自分たちだ」というメッセージがとてもいいな、と。
もう一つ、石化を解く液体を千空が作り出し、だんだん登場人物が増えていくのですが、そのなかで「人間全員を復活させるべき」か、「かつてあった階層がある世界を復活させないために、復活させる人間を選ぶべき」か、という対立が描かれます。ここをディスカッションのポイントにするのもおもしろそうだと思います。
科学文明を復活させれば、以前の文明のマイナス面(支配/被支配関係のある世界)が復活するので、全員は復活させなくていいだろう、という考えとの対立についても考えさせられます。
それから、ブロガーの結騎了さんが「リアルサウンド映画部」で書かれている記事にある、「豊かさ」への気づきを与えてくれる、という視点もいいですね。
realsound.jp
こうした点をエンターテイメントでくるんで考えさせてくれるのがものすごく好きで、読んでいる児童生徒とディスカッションしてみたい…と思います。まだアニメしか見ていませんが、原作にも行きたくなってしまう…。こうした教材を授業とどう組み合わせるか、という部分は、先生方の腕の見せどころではないかな、と思うのです。
…というようなことはさておいて、作品として非常におもしろいので、見てください!ということです。ぜひ!おすすめです!
▼参考エントリー
以前にも紹介しました、『この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた』や『火星の人』と組み合わせるのもいいな、と思います。
(為田)