教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

京都教育大学附属桃山小学校 授業レポート No.4(2019年2月6日)

 2019年2月6日に、京都教育大学附属桃山小学校を訪問し、授業を見学させていただきました。今回は、山口翼 先生が担任されている、3年1組の算数の授業をレポートします。

 今回の授業で、児童は「2桁をかける掛け算の筆算」のところを学んでいました。これまでやってきていた、「問題 1個23円のみかんを3個買います。何円になりますか?」から、「問題 1個23円のみかんを30個買います。何円になりますか?」というふうに、2桁をかける掛け算の筆算を新しく学びます。
 ホワイトボードに山口先生は、「めあて:2けたの数をかけるかけ算のしかたを考えよう」と書きます。児童は、紙のノートに、めあてを書き写します。桃山小学校には、たくさんのiPadがありますし、児童はiPadの活用にも慣れていますが、学習の時間のすべてでiPadを活用しなければならないわけではなく、活用することで効果があるところに絞って、活用することができているように思います。

 ここまでをノートでやった後に、初めてiPadを利用します。みかん30個の画像を、山口先生からみんなへロイロノート・スクールを使って送ります。みかんの画像は、クリップアートのようになっていて、これでiPad上で実際にみかんの画像を動かしたり、みかんを囲ったりしながら、2桁の数をかけるかけ算のしかたを考えられるようになります。具体物を動かして考えられる環境を、制作や配布の時間をかけずに行うことができました。
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 みかんの絵を使って、考え方を発表してもらいます。いろいろな考え方が出てきます。みかんの絵を動かして、線でくくったり、数字を書き加えたり、自分の考えを人に伝えるための工夫が見られました。
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 いくつかの違う考え方を発表してもらい、考え方を練り上げていきました。
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 山口先生は、最後にまとめを「ノートに書いてください」と言っていました。そして、授業のふりかえりはロイロノート・スクールで提出してもらいます。
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 山口先生に、「紙のノートにまとめとふりかえりを書いてもらって、ロイロで撮影すれば、すぐに集められるのではないですか?」と訊くと、「3年生だからこそ、しっかり見てあげたいと思っています。だから、あえてノートに書かせています」と言っていました。たしかに、まとめを書いたノートを持って、山口先生の前に並んでいる児童たちは嬉しそうでした。

 ノート(アナログ)とiPad+ロイロ(デジタル)は、どちらかにしなければならないというものではありません。クラスの様子、児童の様子、授業のねらいに合わせて、どのようにアナログとデジタルを組み合わせていくかを考えるのは、先生方にしかできない仕事だとあらためて感じました。

 No.5に続きます。

(為田)