2019年7月3日に福生市立福生第七小学校にて行われた、校内研究授業を見学させていただきました。授業後の研究協議会については、佐藤正明 校長先生からご依頼をいただいて、為田がファシリテーターをさせていただきました。
研究授業の間に、低学年ブロックからの2つの提案「提案1 本単元で育みたい資質・能力について」と「提案2 授業におけるICT活用の可能性について」において、「よかったところ」と「より良くするためのアイデア」をワークシートに記入しておいていただき、それを前回の公開授業のときと同じようにスクールタクトを使って参加者全員で共有しながら、研究協議会を進めました。
前回と少し変更した点は、スクールタクトでは課題ごとに「いいね」をつけたりコメントを書いたりするため、「提案1 本単元で育みたい資質・能力について」と「提案2 授業におけるICT活用の可能性について」を別々に分けて、2つの課題を作成しておきました。そうして、それぞれの提案の課題のなかに、先生方に書いてもらったワークシートを撮影して共有してもらいました。前回の研究協議においても、同じことをしているので、先生方も慣れて、ログインからワークシートの取り込みまでをスムーズに行うことができました。
今回、ファシリテーターとして意識をしたのは、できるだけたくさんの先生方の意見をアウトプットしてもらい、それを共有する、ということでした。通常の研究協議会においては、参加者全員の意見をすべて聞くことは、どうしても時間的に難しいと思います。発表をしている人のコメントを聴くのに時間がかかるからです。そこで、今回はあえて発表の時間を最小限にしました。代わりに、スクールタクト上で全員のワークシートを見られるようにし、できるだけ多くのワークシートを見て、「いいね」をつけたり、コメントを書いたりしてもらいました。
何人かの先生のワークシートのコメント欄で、意見のやりとりなども起こっていました。こうした意見の積み重ねは、実は一人ひとり発表する形式だと難しいので、ねらいをある程度達成できたと思います。
ディスカッションとしては静かな場でしたが、ネット上では活発なやりとりになっている、という研究協議を体験していただけたのではないかと思っています。また、コメントのやりとりについては、後日もう一度見直すこともできます。「前回の研究協議でどんなやりとりをしたっけ?」「○○先生が言っていたアイデアがあったな…」という感じに、後日見直すことができるのも、意味が大きいと思っています。
それと、ひとつ新しい試みとしては、授業風景のアルバムを作ってみました。研究協議会で話題に出た様子などを、写真としてアップしておくと、いつでも先生方でアクセスすることができるのでいいかな、と思いました。
こうして実際に先生方が研究協議会のなかでICTを活用してみると、「これは授業でも同じように使えそうだ…」というアイデアにつながることもあるのではないかと思っています。実際、「3年生でもやってみようかと思います」とおっしゃっていた先生もいらっしゃいました。
少しずつ、使う頻度を上げていくことで、先生方も子どもたちも、情報を扱える量が増えていくと思います。この頻度を上げた先に、「EdTech(教育×ICT)を活用して、21世紀を生き抜く確かな学力を育む」という、福生第七小学校の2019年度の校内研究の主題に迫っていくことができるのだと思いました。
(為田)