教育ICTリサーチ ブログ

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夏の学校見学シリーズ:奈良女子大学附属中等教育学校訪問・後編(2015年7月2日)

 7月2日に、奈良市にある、奈良女子大学附属中等教育学校を訪問しました。前編中編に続いて、今回はいよいよ後編です。

朝日新聞デジタル for school とデジタルメディアの特性 中3 国語

 3時間目は3年生の国語を見学させていただきました。今度は普通教室です。二田先生は台車でiPadを持ち込み、最初に一人1台ずつ配布します。
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 最初に朝日新聞デジタル for schoolの写真地球儀にアクセスし、写真を1枚選んでednityに分析を投稿してもらいます。何枚かの写真を見て、考えたことを書いてもらいます。
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 自分の分析を投稿できたら、他の人の書いた分析を読みます。そして、いちばんいいと思ったものに「いいね」を押してもらいます。もちろん、こうして他の人の分析を読み、「いいね」と評価してもらうことが、次は「なぜそう思うの?」という質問につながる布石になっていると思いました。
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 二田先生の授業の特徴は、「あまり教壇にいないこと」なような気がしました。図書室には教壇はありませんでしたが、教壇があるコンピュータ教室や普通教室でも、あまり教壇にいません。時には空いている席に座っているときもあります(下の写真で、二田先生を見つけられますか?)。
 机間巡視の時間がとにかく多い。さらに、常に先生もiPadを手に持ち、ednityで生徒たちの投稿を見ています。
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 次に、朝日新聞デジタル for schoolのメリットとデメリットについてみんなに問いかけます。デメリットとして「推測はできるが本当かどうかはわからない=誤解を生むかもしれない」などが意見として出てきました。
 そうした点を踏まえて、授業は、あさのあつこさんの作家研究へと進みます。
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 みんなそれぞれにiPadを使って調べていきます。調べていくと、「ああ、バッテリーの人か!あれ、おもしろかったな」と男子が言いました。
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 しばらく時間をとってから、「どんなサイトで調べたのか?」という質問をしていきます。Wikipediaや出版社の作家紹介などを見ていたようです。今回行なった調べ方についての良いところと悪いところをみんなでシェアしました。

 奈良女の生徒たち、とにかく手を挙げます。生徒に訊いたら、「二田先生の授業(国語)は、正解があるものではないし、みんな手を挙げます。数学みたいに、正解がある問題が多いと、苦手な生徒はあまり挙げないですけど。」というふうに答えてくれました。
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まとめ

 見学させていただいた3つの授業すべてに言えることですが、とにかくアクティビティが多い。スピーディーです。板書に時間が取られないというのもあるでしょうし、机間巡視とオンラインでの進捗チェックで、先生の次のステップの調整が非常に緻密なのだと思いました。
 アクティビティが多いわりに、生徒たちに質問を投げかけた時にはじっくりと待つことができるのも、こうして創った時間によるものだと感じました。
 二田先生は、「ICTは授業を変えるためのもの」とおっしゃっていました。まさしく、そうした使い方をされている授業だったと思います。

school.digital.asahi.com
www.ednity.com

(為田)