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教育ICTリサーチ ブログ

ICTを教育にどう活用できるか、現場目線でリサーチします。

授業レポート「楽しみながら夢が見つかる夢探検マップ講座」 No.2(2016年11月5日)

 11月5日(土)に、横浜市立荏田南中学校で行われた、日本ゆめ教育協会による出張授業「楽しみながら夢が見つかる夢探検マップ講座」を見学させていただきました。No.1のレポートでも書いたように、今回は、90分の出張授業の間ずっと、教室全体で一人ひとりを承認していくムードが続いていて、生徒たちも楽しんで授業に参加していました。
 この出張授業をよりパワーアップさせるために、もしかしたらICTを使ってこんなサポートができるかもしれないな、と思ったことを2つ、書きたいと思います。

ICTがやれること(1) 生徒の書いたものをすぐに投影して見せられる

 この「楽しみながら夢が見つかる夢探検マップ講座」では、ワークシートにさまざまなことを書き込みます。「好きなことゲーム」、「夢探検シート」、「夢まとめシート」、最後のプレゼンテーションに使う色紙。どの場面でも、「どんなことでも書いていいんだ」「自由に書いていいんだ」というふうに、生徒たちのマインドセットを変えることが大切だと思います。だからこそ、「◯◯君は、こんなの書いたよ!」というのをその場で見せてあげられればいいと思いました。例えば、夢探検マップでも書いているところで生徒に、「ちょっと撮影させて。みんなに見てもらってもいい?」と声をかけて、ファシリテーターが持っているiPadiPhoneで写真を撮影し、それをそのままモニターに投影することが可能です。Apple TVやEZ Cast Proなどを使えば、教室のどこからでもすぐに映すことができます。
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 クラスメイトが書いたものを、その場で共有することができれば、学習効率があがります。誰が書いたかわからないサンプルではなくて、いつも一緒に学んでいるクラスメイトが書いた夢探検マップだからこそ、「あ、ああいうのでもいいのね…」と背中を押してくれることがあるのではないかと思います。

ICTがやれること(2) 教室を飛び越えて、誰かと夢を共有する

 前述したように、この「楽しみながら夢が見つかる夢探検マップ講座」では、教室全体で誰も皆を承認していくムードがずっと続くのが、最大の特徴ではないかと思います。
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 教室では自分だけしか色紙に描いていなかった夢をSNSなどにアップしたら、「僕/わたしも実は目指している!」という友達と出会えるかもしれません。また、世界中の人から「いいね!」と承認されることは、教室にいた人の数よりもずっと多い人たちに、夢を応援してもらえることにもなります。
 また、日本ゆめ教育協会の活動が長く続けば続くほど、先輩たちの色紙をアーカイブとして見ることができるかもしれません。そうすると、同世代だけでなくて、去年の先輩、5年前の先輩、10年前の先輩ともやり取りができるかもしれません。

 こうして、教室という場所の制約を取り払って世界中に承認の輪が広がるということも、「いま」という時間の制約を取り払って先輩や後輩にも承認が広がるということも、いずれもICTで“実現しやすくなる”ことだと思います(ICTを使わなくても可能ですが、実際かなり大変だと思います)。
 日本ゆめ教育協会のジェームス先生が、授業の最後に「Dream Killer(ドリームキラー)」という話を先生方と保護者に対してしてくれました。「何かをしたい」と子どもが言っても、それを子どものいちばんの理解者であり、応援者であり、いちばん心配をしている保護者が承認してあげられない、という話しでした。「どうせ」「無理」「あなたには..」身近な大人が承認をしてくれない現実は残念ながらたくさんあるだろうし、身近な大人にいないのであれば、こうした出張授業で来た外部の先生との関わりや、インターネットを通じて繋がった世界のどこかにいる応援者が承認してくれたり、そのようなことでも教育環境は変わっていくのではないかな、と可能性を感じました。こうした部分にも、ICTは力を発揮できるのではないかと、僕は考えています。

 日本ゆめ教育協会の皆さん、素敵な機会をどうもありがとうございました。

(為田)