2019年11月30日に、未来の教室 in 明日の教室 -経済産業省「未来の教室」キャラバン@京都-が、京都橘大学にて開催されました。「未来の教室」実証事業の成果を全国へ届けていこうというキャラバンです。
今回は、京都で10年以上活動を続ける、教師をめざす学生・若い教師を支援する教育研修会、NPO法人 明日の教室が主催で、「未来の教室」を体験してもらおうというイベントでした。
「未来の教室」実証事業に参加している事業者として、Apple、学研プラス、Google for Education、COMPASS(AI教材Qubena)、JTB、Z会グループ、凸版印刷、Microsoft、Life is Tech!が参加していました。
事業者の設けているブースの他に、「【基調講演・対談】Society5.0の「未来の教室」」、「【明日の教室 特別セッション】関西私立校のICT活用実践」、「【メインセッション】未来の先生の姿とは」の3つのセッションが開催されました。参加申込みは200名を超え、セッション会場は満員でした。
僕は、16時から「【メインセッション】未来の先生の姿とは」に登壇させていただきました。登壇者は、浅野大介さん(経済産業省)、池田修先生(京都橘大学、明日の教室)、乾武司先生(近畿大学附属高等学校)、正頭英和先生(立命館小学校)、反田任先生(同志社中学校)、古本温久先生(関西大学初等部)、野本竜哉さん(Z会)、太田泉さん(日本マイクロソフト)、為田裕行(フューチャーインスティテュート、ICT CONNECT 21 EdTech推進SWG)というメンバーでした。
長いことお世話になっている先生方と、オンラインで知っているけれどご挨拶はしたことがなかった先生方と、登壇者でご一緒できたのはうれしかったです。
未来の学びのキーワード
自己紹介とともに、みんなで「未来の学びのキーワード」を出していったものを、登壇中にメモしたものを一部公開します(自分の出番の関係もあり、全部をメモできていなくて残念)。
僕は、「学校が“Future Readyになる”のを手伝う」というのと、「学習者中心の学びの実現」をあげました。この「手伝う=Help」という部分にこだわってやっていきたいと思っています。あくまで主体は学校/先生方と思いながら活動をしていきたいと思います。
また、浅野さんから、“「1人1台」時代の先生像(案)”が示されました。このキーワードは本当におもしろいと思いました。
- 「置きに行かない」先生
- 「自分も探究する」先生
- 「思考に補助線を入れる」先生
また、池田先生からは、「子どもたちがあーっと納得する授業ではなく、本当なの?と思いながらえーっという発言をすることができる先生。子どもが学びをバージョンアップする、探究を始めることを促すことでできる先生が、未来の先生」というコメントがありました。
浅野さんからも池田先生からも、「探究」というキーワードが出され、会場にいらっしゃった多くの先生方が、頷いている様子が見られました。
会場からの質問への自分なりのコメント
Mentimeterを使って会場からの質問も受け付けていました。興味深いものが多く、自分自身とても勉強になりました。
Q:保護者の理解はどの程度なのでしょうか?
A:まだまだだと思います。地域差はかなり大きいように思います。学校教育は公教育なので、ある一部の学校だけではだめで、広く変わらなければなりません。そのためには学校だけでなく、学校を取り巻く保護者の変化こそは大きいように思っています。(為田)
Q:『これからは教員の学びが重要』皆さんはどのように学んでおられますか?
A:個人的には、さまざまな情報に触れることが重要だと思っています。なので、自分の仕事としては、「授業がどう変わるのか」「子どもたちがどう変容するのか」ということを中心にして先生方に多くの情報を届けることを続けていきたいと思っています。(為田)
Q:主にレディネスの話ばかりで、学校教育は経済傭兵を育てるためにあるのか、と思ってしまいます。
A:「経済傭兵」という喩えは非常におもしろいと思います。傭兵までプロフェッショナルにならなくとも、何らかの武器は持たせて社会に、未来に子どもたちを送り出してあげたいとは思います。でも、「経済傭兵」になることだけが単一の尺度にならないようには、気をつけないといけないですね。そう聞こえてしまうとしたら、先生方にはいいイメージが湧かないと思いますので、表現を考えたいと思いました。(為田)
本当にたくさんの学びを得られたセッションでした。会場に来られなかった人たちにも届けたいと思ってブログにまとめました。ここがスタート地点で、まだまだ、これからです。精一杯、がんばっていきたいと思います。今回の機会をくださった皆様、本当にありがとうございました。
(為田)