11月28日にEducation Day 実証に学ぶ―新たなICT活用の実践と展望(主催:Windows クラスルーム協議会)に参加しました。
午後、ずっと実践事例セッションの方に参加をし、MS Showcase Schoolsの実践事例発表を聴きましたので、レポート代わりのメモを公開いたします。
学校と家庭の学びの接続を行うOneNote Class Notebookの活用
最初の実践事例発表は、日野市立平山小学校の折茂慎一郎先生による、「学校と家庭の学びの接続を行うOneNote Class Notebookの活用」です。
最初に、平山小学校のビジョンについての説明がありました。
- 平山小学校のビジョン
- すべての子供が、自分のもっている力を最大に発揮し、自分の力を超えていく「学びの場」を創る
- 片足をComfort Zoneに置きつつ、挑戦するようにしたい。
「片足をComfort Zoneに置きつつ」というのは、実は非常に大事なのではないかと思いました。場としての学校が、先生にとってつらいだけの場になってはならないし、先生方が挑戦を楽しめる環境を作る、というのは非常に大切だと思いました。
平山小学校は、「ひの@平山小学校」という次世代型学びプロジェクトを、日野市と信州大学とTOSHIBA、MS、SHARPでやっています。
ここで、折茂先生は3つのテーマを紹介してくれました。サイトの方でも出ていますので、転載します。
個人的には、テーマ2とテーマ3がものすごく気になります。学習過程の可視化、というのがどれくらいできるのか。可視化されたとして、それが先生方がいまやっている指導の肌感覚とどれくらい近いのか。近くないとしたらどんな部分なのか。興味深いです。
4年生の算数での実践についての紹介もありました。行か、内容と先生のコメントメモです。
続いて、OneNoteの実践について紹介がされました。
- OneNoteの実践1: 6年生 国語「俳句をつくろう」
- 6年生が毎年6月に日光へ移動教室に行き、句会を行う。
- そのイメージ作りとして、日光の気に入った写真を自分のOneNoteに貼り付けて、そこからイメージしたことを句にしていく。
- OneNoteの実践2: 6年生 算数「円の面積」
- 児童の書いたノートがOneNoteで見られる。
- 「本当に÷2でいいかな?円周率はいくつ?」と先生がコメントする。
- そこに、赤字で×3.14と児童が直す。
- 個別に歩きまわって指導しなくても、基礎基本の習得ができるということがわかった。
- OneNoteの実践3: 6年生 宿題「家庭への持ち帰り」
- OneNoteの実践4: 6年生 生きぬく科「まちづくりプロジェクト」
- 学ぶ内容の再編成
- 未来へ生き抜く力を育む新教科の創設を目指している
- 防災教育を基盤とした「生きぬく科」
- 災害に負けない平山の街を創るためにどうしたらいいかを学ぶプロジェクト
- 専門家からのアドバイスをもらい、今住んでいる場所の、今と昔を把握する事が大事だ、と。
- 平山今昔マップを作った。
さまざまな実践がされているのだな、と感じました。OneNoteを使ってノートを共有して指導をするのは、以前に授業をしたことがあるので、納得感があります。また、それが家庭と学校をシームレスに結ぶのもいいな、と思います。
先日、袖ヶ浦高校でEvernoteでされていたように、子どもたちのグループごとにノートを共有したりというのももしかしたら、おもしろいかもしれません。
OneNoteはWindows/Officeと連動しているのが強みだと思いますので、その強みを活かしてさまざまな実践が進んでいくといいな、と思います。個人的には、OneNoteでいいと思っているのは、Excelなどの取り込みや、印刷イメージの取り込みが簡単なところです。そうした部分もうまく使うと、さまざまな学習に活用が進んでいくのではないかな、と思いました。
(為田)