2018年7月17日に、戸田市立戸田第一小学校にて、4年5組の道徳の授業(担当:榮 亜耶 先生)を見学させていただきました。この道徳の授業は、ポプラ社の出版した『答えのない道徳 どう解く?』という書籍を使った、「うそ どう解く?」という授業でした。
授業後には、先生方の研究協議会にも参加させていただきました。また、今回の授業は、『答えのない道徳 どう解く?』の著者の方々や、編集を手がけたポプラ社の方も見学に来られていました。
授業者である榮 亜耶 先生から、以下のようなコメントがありました。授業をされた先生ならではの視点がたくさんあると感じました。
- 道徳をこんなふうにやってみたのは、はじめての体験だった。
- 子どもたちはこの授業に乗り気だった。たくさん人がいたにもかかわらず、たくさんの意見が出た。自分たちの本音で話してくれた、というのがいちばんの収穫だった。
- 教科書の道徳だと、事前に話を読んでしまったり、先生のほしい答えを言ってくるということがあった。
- 「うそをついてはいけない」という子が4人しかいなくて、最初びっくりした。その子たちが、意見を出すのをがんばったし、意見を揺さぶることで何人か意見が変わった。
- 出た意見に固執してしまって、新しい意見が出なくなってしまったのは残念だったかな、と思う。
その後、著者の3人とポプラ社の編集者、そして僕も、えんたくんを使っての研究協議に参加をさせていただきました。道徳の授業で、何を「ねらい」「価値」にするのかというところから、授業の終末(締めのパート)をどのようにしようかということを先生方と考えていきました。授業を作り上げていく先生方の視点が非常に勉強になりました。
最後の講評で、戸田市教育委員会 教育政策室の筒井陽子 先生(主幹兼指導主事)は、「戸田市として、考え、議論する道徳の授業への質的転換」であり、「読み取りに偏るところから、子どもたちの話し合いが行われるように」なる可能性があるのではないか、とコメントしてくださいました。筒井先生がおっしゃっていたポイントは、今回の『答えのない道徳 どう解く?』というコンテンツを使って、まさに実現させたいと思っていたことであり、それを戸田市立戸田第一小学校の榮先生をはじめ、多くの先生方のお力添えで実現したことだと思っています。
僕としては、こうして力のあるコンテンツを、先生方・学校に届けて、先生方と一緒に授業のなかに取り込んで、児童生徒たちにとって良い学びを実現できるように、外と学校を繋いでいく仕事を続けていきたい、と思いをいっそう強くしました。
(為田)