2024年6月12日に、さとえ学園小学校を訪問し、2年生の英語の授業を参観させていただきました。学年全体を英語専用クラスに編成して授業を行っていました。ALTの先生が担当する教室と、日本人の先生が担当する教室によって、授業の内容が違っているようでした。
ALTの先生と英語を使うアクティビティ
ALTの先生がいる教室では、少人数でのアクティビティを行っていました。この日のテーマは「Animal Friends」で、教室に置いてある大型モニターにスライドを映していろいろな動物のイラストや写真を見せながら、「What is it?」と子どもたちにクイズを出題していきます。先生は手元のiPadでどんどんスライドを操作できるので、たくさんのイラストや写真を子どもたちに何度も簡単に見せることができます。
出題されたクイズの答えがわかった子は、手を挙げて答えます。正解したら大きなサイコロを転がして、出た数字によってポイントが入るゲームをしていました。こうしたアクティビティは、ALTの先生との即興性の高いコミュニケーションができるので、英語を聞き取ったり話したり、会話が通じる楽しさを感じられる活動だったと思います。
ALTの先生と英語でコミュニケーションをとるのが楽しいと感じる体験を学校でできると、英語を勉強してコミュニケーションができるようになることのゴールを子どもたちがイメージできるようになると思います。

iPadを活用して複数のアクティビティを同時に行う
ALTの先生がいない教室では、小グループに分かれて順番に6つのアクティビティを行う授業をしていました。教室には机を向かい合わせて6つの島が作ってあります。それぞれの島がStation 1からStation 6と名づけられています。黒板を見るとStation 1からStation 6までのカードが貼られていて、それぞれのStationの下に「Worksheet」「Monoxer(モノグサ)」「Ondoku(音読)」「Droplets」「Puzzle(パズル)」「Sugoroku(すごろく)」と書かれていて、それぞれのStationで何のアクティビティをするのかがわかるようになっていました。
子どもたちは1つのStationで5分間のアクティビティをして、それが終わったら次のStationへみんなで移動して、次のアクティビティをします。

記憶定着をサポートする学習アプリ「Monoxer」を使うStationでは、子どもたちは課題として出題されている問題に取り組んでいきます。問題が出題されると、子どもたちはボタンをタップしたりキーボードで入力したりして答えていきます。答えを入力すると自動採点されて、次の問題が表示されるので、子どもたちは自分のペースでどんどん問題に取り組んでいきます。

Monoxerでは、課題ごとにどれくらい記憶が定着しているのかが色で表されます。緑色が多ければ記憶がきちんと定着していますが、黄色や赤が多ければもっと問題に取り組んで記憶を定着させなければなりません。子どもたちは自分の記憶のスコアを見て、どの課題に取り組むかを自分で決めていました。
課題ごとに表示されている色を見て、「どの課題をするのか」を先生が都度手渡すのではなく、子どもたちが出題されている課題から自分で選んで学習を進めていくのが特長です。

インタラクティブな語学学習プラットフォーム「Droplets」を使うStationでも、子どもたちはどんどん自分で問題に取り組んでいました。Dropletsは、カラフルな画面にイラストが表示されていて、アイコンやボタンをドラッグ&ドロップするだけで問題に回答できます。直感的な操作性が子どもたちにとってはわかりやすく、スピード感をもって問題に取り組んでいるのが印象的でした。

iPadを使わないアクティビティをしているStationもあります。「Sugoroku(すごろく)」のStationではサイコロを使って紙のボード上でコマを動かして、子どもたち同士でゲームを進めていました。コマごとに書かれている英語をみんなで読んで、質問に答えたり指示に従ったり、ゲームを楽しみながら英語を使っていました。「Ondoku(音読)」のStationでは、先生がついてお手本を読んで聞かせたり、一緒に発音する練習をしたりしていました。「Worksheet」のStationでは、プリントに取り組んでいました。

こうして6つのStationに分かれていることで、子どもたちは5分ずつ違ったアクティビティに取り組むことができます。それぞれのStationに先生が1人ずつ担当するということは難しくても、iPadを使って自動出題・自動採点ができれば、先生が必ず関与しなければならないStationを減らすことはできます。
そのうえで、先生方は「音読」のところやリアルタイムでのコミュニケーションを担当してもらう、というふうに先生とデジタルで役割分担をすることで、複数のアクティビティを授業に組み込むこともできます。
こうした授業の形式に先生も子どもたちも慣れたら、先生の出張などのときの自習でも応用できると思います。先生とデジタルで役割分担をできる組織になっておくことは、学校にとって教育活動の選択肢を増やすことに繋がると思います。
No.3に続きます。
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(為田)