2019年5月24日に、小金井市立前原小学校を訪問し、蓑手章吾先生が担任されている5年1組の授業を見学させていただきました。今回は、教室で使われていたChromebookについて紹介したいと思います。前原小学校の5年1組の教室で使っていたのは、acer Chromebook C738T-A14Nでした。一人1台使うので、子どもの名前のシールが貼ってあって、自分の端末となっています。
完全に自分持ちの端末で、ラックもありますが、使っていないときにはラックに入れなくてはいけない、というのではなくて、電源の残量も含めて、自分で管理をすることになっているそうです。教室全体としてロックがかけられるようになっていて、外には勝手に持ち出さないようになっているそうです。ラックの上に3つも4つもChromebookが重ねて置かれていたりするのは、Chromebookが特別なものとしてではなく、文具として子どもたちに扱われている証拠と言えるのではないかな、と思いました。
朝、子どもたちが登校してくる前の教室の机の上に、Chromebookが置きっぱなしの子もいました。
手元にいつもChromebookがあることで、授業中に動画サイトを見ていたりする子どももいます。そうしたときには、蓑手先生は、「PC(Chromebook)閉じておいて」とだけ言っていました。普通の授業中に、他のことをやっているときにする注意と同じです。例えば、別の本を読んでいたら、「今はその本を読む時間ではないよ」と注意をする先生は多いと思います。それが動画サイトになっているだけのことなのだと思いました。
動画サイトを見る子が出るから、といってそもそも動画サイトが見られないようにしたり、ICTを自由に使わせない、という学校も多いですが、蓑手先生のこの対応は個人的にはとても好きだな、と思いました。
これくらい自由に使わせないと、利用する頻度が上がっていかないし、頻度が上がらなければスキル(タイピングや検索など)も上がっていかないので、ぐっと我慢をして使わせて、むしろ動画を見ているよりもずっとスクールタクトでクラスメイトの意見を読むのが楽しい、とか、そういうふうになるように授業をしているのだろうな、と蓑手先生のポリシーを感じました。
(為田)