教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

葉山町 情報教育研修講座 レポート No.2(2023年7月26日)

 2023年7月26日に、葉山町教育総合センターで行われた葉山町 情報教育研修講座に講師としてお招きいただきました。
 今回の研修の中で題材として使った文章は、ChatGPTで作成したものでした。研修のなかで先生方に「ChatGPTで作ったんですよ」と紹介し、実際にChatGPTが文章を生成している様子をプロジェクタで映して、どれくらいの速さで文章が生成されるのかを見てもらいました。

 Googleドキュメントの共同編集のときに例文として提示した「葉山町 歴史紹介」の文章は、ChatGPTで「神奈川県葉山町の歴史について、平安時代から江戸時代にかけてを中心に紹介してください。」と入力して出てきた文章を使いました。
 こうしたちょっとした例文を作るのって、意外と面倒なので簡単に文章を作ることができて効率的でした。共同編集機能を体験してもらうときに先生方に読んでもらっていますが、大きな間違いはなかったようです。

 もうひとつ、Googleドキュメントの音声入力を体験するときに読んだ英語の課題文も同じくChatGPTに作ってもらいました。こちらは、「中学校2年生が、英語の発音を練習するのに適している200単語くらいの英文サンプルを作成してください。」と、単語数を指定してみました。最初に出てきた文章を読んでみたらちょっと使われている単語が難しいように思ったので、「もう少し使われている単語を簡単なものにできますか?」と追加で指示をして書き直してもらいました。英文の内容を整えたり、使う単語を指定したりすれば、ChatGPTをもっと創造的に使うこともできると思います。

 この題材を使って説明をしているときに、何人かの先生から「これ、AIですか?ちょっと文章がAIっぽい」「英文の内容がちょっと支離滅裂で、あれ?と思った。」というコメントが出ていました。こうして文章を読んでみて、「あれ?」という感覚を先生方が感じる機会があるということに意味があると思います。
 

 研修終了後に、ChatGPTのユーザー登録をして使い始める先生も、Bing AIをスマホで使い始める先生もいました。自分でChatGPTをどんどん使ってみて、生成AIはどういう場面で効果的に使えるのか、どういうところに限界があるのか、そうしたことを先生方が自分の目線で考えることに意味があると思います。
 今後、学校現場での生成AIの活用についてはいろいろな事例が紹介されてくると思いますが、ぜひ先生方には自分の学校で学んでいる児童や生徒たちがどんなふうに使うだろうかと想像しながら、自分で使ってみてほしいと思います。

  No.3に続きます。
blog.ict-in-education.jp


(為田)