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常翔学園中学校・高等学校 授業レポート No.2(2023年6月22日)

 2023年6月22日に常翔学園中学校・高等学校を訪問し、庄司杏 先生が担当する高校2年5組の英語の授業を参観させていただきました。「Lesson3 Improving Society with Avatar Robots」と題されたプリントが生徒に配布されていて、プリントには全部で9つのタスクと新出単語表が書かれていました。

 最初のタスクは、「What kind of robot do you see in your daily life?」と「What do they do? How do they help you?」という問いについてディスカッションを行っていました。続けて2つめのタスクでは、AIロボットとアバターロボットについて、特徴が書かれた英文の空欄を埋めていきました。

 どちらのタスクも、最初は個人で考える時間をとり、その後でペアでディスカッションをしていきます。庄司先生は「ディスカッションのときには、どうしてそう思うのか、根拠を伝えてね」と言います。ただ英文を和訳していくだけでなく、その背景にどんな論理があるのかをきちんと整理してディスカッションをすることが求められます。

 今回の英文のテーマは「Improving Society with Avatar Robots」でしたが、英文に出てくる、アバターロボット=分身ロボット「Orihime」を開発した吉藤オリィさんは、常翔学園中学校・高等学校で授業をしたことがあるそうです。授業を一緒に参観していた田代浩和 校長先生が「吉藤さん、うちの学校に来たことがあるんですよ」と伝えると、生徒たちからは驚きの声があがっていました。

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 テンポよく、プリントに書かれているタスクに順番に取り組んでいきます。どのタスクも「まずは一人でやろう」と庄司先生が言い、生徒一人ひとりが自分の答えを考えます。その答えを教室で共有して、最後に先生が英文をプロジェクタで映しながら正解を伝え解説していきます。

 4つめのタスクはディクテーションでした。先生が英文の音声データを再生して、プリントの英文にある空欄部分を聞き取って書き込んでいきます。1回目はセンテンスごとに先生が再生を止めて、聞き取れた英語を書き込む時間をとります。最後まで再生したら、聞き逃してしまった部分を聞くために、もう一度、今度はセンテンスごとに止めずに全体を再生していました。

 プロジェクタで英文を映して解説をしたり、英文の音声を再生したりする部分では、庄司先生がICTを活用することで、教材を提示することではなく教材そのものに取り組む時間を増やすことができていると感じました。

 No.3に続きます。
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(為田)