2023年11月29日に富士見市立針ケ谷小学校で開催された学校研究発表会に講師として参加しました。公開授業、全体会、公開授業ごとの分科会、と続いた後で、「ICTを活用した『未来を切り拓く力』を育む学びの場」というタイトルで講演をさせていただきました。
僕は2022年から針ケ谷小学校の校内研修に関わらせていただいていますが、針ケ谷小学校は最初から一人1台の情報端末(1年生と2年生はiPad、3年生以上はWindows端末)を授業で日々活用している学校だったわけではありません。少しずつ、先生方が授業でICTを活用し、子どもたちも操作に慣れて、だんだん自分たちの思考や表現のツールとして使えるようになってきているところです。
どのような過程を経て、この日の公開授業のように子どもたちが一人1台の情報端末を使った授業になってきたのかを3つのステップで紹介しました。
最初のステップが、先生方がICTを「教える道具」として使うこと。次に、子どもたちがICTを「学ぶ道具」として使うこと。この2つのステップを経て、先生も子どもたちもICTを活用する基礎的なスキルが身についたいま、研究主題にあるように「未来を切り拓く力を発揮する道具」として、ICTを使いこなせるようになってほしいと思います。
「未来を切り拓く力」とはどんなものだと考えているのかについては、針ケ谷小学校の研究主任である川畑那由昂 先生に登壇してもらって、話をしてもらいました。川畑先生は、この日のために先生方にアンケートを取ってくれていました。
こうして、「未来を切り拓く力」とはどんなものだろうか、ということを先生方が言語化できることが重要だと思います。正解が一つに決まらなくても、いろいろな先生が少しずつ違う言葉で語っていても、言語化してそれを学校で共有することができればいいと思います。
言語化して共有されていれば、一人1台の情報端末を使うときをはじめ、いろいろな場面で、「それは“未来を切り拓く力”を身につけることに繋がるだろうか?」と評価する基準ができると思うからです。
この日は、富士見市内の多くの学校から先生方が参加されていました。同じ富士見市の環境で、子どもたちがICTをどんなふうに使って学んでいるのか、先生方がICTをどんなふうに使って教えているのか、ということを知って、「自分たちの学校でもやってみたいな」と思ってもらえたらいいなと思っています。市内に針ケ谷小学校という見本があるので、どんどん授業参観もして、先生方とノウハウを共有することで、富士見市全体としてのICT活用のノウハウが蓄積していき、学校教育をアップデートしていくことができると思います。
No.3に続きます。
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(為田)