2018年5月13日に、イベント「みんなでつくる!情報時代の学校~教師・家庭・地域・民間をICTでつなぐとできること」をNTTドコモ東北支社の会議室にて開催しました。
続いて、実践紹介(2)として、プロジェクト学習について、東北学院大学の稲垣忠 先生から紹介してもらいました。プロジェクト学習は、100年ほどの歴史がある教育方法です。
子どもにとって意味のあるゴールを設定して、そのゴールを探究する学習であり、その指導方法としてプロジェクト学習というものがあると言います。デューイやキルパトリックなどの名前が挙げられていました。日本での戦後初期の社会科は、まさしくこうした探究学習だったそうです。それがめぐりめぐって、2000年代の総合的な学習のなかで出てくるようになり、アクティブ・ラーニングの話で注目されているのが現在、ということだそうです。
稲垣先生は、なぜ今、プロジェクト学習なのか?というところから話をスタートしていきます。
なぜ今、プロジェクト学習?4つのポイントがある。テクノロジーの進化。デューイの時代には情報が限られていた。いまは図書も山ほどあるし、ネット検索もできる。探究の質が上がる。自分の地域だけでなく、他の地域と比較などもできるようになった。(稲垣先生) #情報時代の学校 pic.twitter.com/MjdHQrvL5E
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年5月13日
たしかに、ICTを使うことで、プロジェクト学習の過程で探求できる素材をどんどん増やすことができます。素材が増えることで、質も上がっていきます。稲垣先生が例で出されていた、他の地域との比較ももちろんそうですし、メールなどで直接インタビューをしてみるということもそうです。
一方で、プロジェクト学習に対する不安もあります。
プロジェクト学習の不安。教科書終わるの?単元をゼロから作らないといけないの?学力は?評価は?(稲垣先生) #情報時代の学校
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年5月13日
この点については、たしかに!大丈夫なの?というふうに僕も感じますが、きちんと年間計画の中に落とし込んでいくことで対応している先生も多くいらっしゃいます。ICTを使う時間を作るために、明石台小学校での実践のように情報伝達部分を反転授業にする、というのも選択肢の一つだと思います。
プロジェクト学習を年間計画のなかで取り込んでいく。カリキュラム・マネジメントで。また、学習活動カードを組み合わせて並べることで、単元を作ることができる。(稲垣先生) #情報時代の学校
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年5月13日
学習活動カードを使って単元デザインをすることができる。稲垣先生のホームページからダウンロードできます。(稲垣先生) #情報時代の学校
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年5月13日
当日、会場でも配布をしていましたが、学習活動カードは、稲垣先生のホームページでダウンロードできます。
評価の質を見極めるルーブリックの共有。ただ、ルーブリックは書くのが大変。先生方が書いたルーブリックを蓄積させ、500ほどの事例が集まっている。こうした形で課題を解決しようとしている。(稲垣先生) #情報時代の学校
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年5月13日
No.6に続きます。
blog.ict-in-education.jp
(為田)