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スマートに学べる問題集「リブリー(Libry)」を提供する株式会社Libry CEO後藤匠さん インタビュー No.4

 スマートに学べる問題集リブリー(Libry)を提供する株式会社Libryの代表取締役CEO 後藤匠さんのインタビューをお届けします。リブリーは、いままで学校で使っていた問題集をタブレットスマートフォンで見ることができるようになるシステムです。

教科書会社である第一学習社、東京書籍との連携を発表

 2019年10月と11月に相次いで、リブリーは第一学習社との業務提携、東京書籍との協業合意を発表しました。この2社との連携により、リブリーは啓林館、第一学習社、東京書籍と3社の教科書会社のコンテンツを提供することになりました。

about.libry.jp

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 教科書とセットに学校で購入している問題集や参考書がリブリーに収録されることになり、学校で使われている教材と完全に準拠した形でリブリーを使って学べることは、リブリーの大きな強みになると思います。また、教科書会社である第一学習社と東京書籍としても、 この先の学習者用デジタル教科書の提供も視野に入れての連携になるだろうと思います。

 この連携については、学校の先生方からの声も多かったそうです。「リブリーを使いたいけれど、教材としてはいま使っている問題集を使いたい。リブリーという良いプラットフォームがあるのに、どうしてこの問題集はリブリーに入っていないのか?」という声も多かったそうです。これまで使ってきた問題集を、リブリーのプラットフォームで使いたい、という先生方のイメージがきちんとできていたということだと思います。

 リブリーのオフィスで、収録している問題集の一部を並べてもらいました。これだけでなく、さらに多くの問題集をリブリーで利用することができ、その学習履歴を使って、問題集や出版社を横断して類似問題を出題することができるというのは、ICTが可能にした新しい学び方だと思います。
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 リブリーが出版社と連携することで、編集部や教育関連の研究者と共に学習履歴を分析することも可能になります。後藤さんは、「教育に関しては、アカデミアと現場の乖離があると考えていて、そこをうまく繋ぐ仕組みができないかと思っている」と言います。
今は、学習者が普段どのように学習してるのかという学習履歴データがそもそも存在していません。そのため、教育工学などを研究しようとしてもその元となる学習履歴データが存在せず、教育に関する研究領域が発展していきません。一方で、教育現場の先生も実務で忙しく、教育工学の知見などを教育現場で活かすことは大変です。そこを繋げていくことをリブリーは目指しています。
 それだけでなく、学習者が普段どのように学習しているのかという学習履歴データを出版社の編集部とも共有し、教材がどう読まれているのか、どの問題がどれくらいの正答率で解かれているのかというデータから、これからの教材がより良いものになるようにしています。

 「日本の教師力は、今後5年くらいで大きな社会問題になるのではないか。魅力的な仕事だと知らせる、給与を上げる、というのもあるが、ICTを活用することで、教師の力をある一定より上まで高めることができる。スキルをもつベテランの人が経験で見えていたことを、ICTで若手の先生にも見せてあげることができる。そうしたところを、リブリーでサポートすることで、日本の教師力のセーフティーネットを作ることができる」と後藤さんは言います。

 No.5に続きます。
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(為田)