2018年8月2日に、NTTドコモ東北支社にて、「近未来の学校教育体験セミナー 模擬授業 夏祭り@仙台」を開催しました。ICT(EdTech)を使ってどんな授業ができるのかをたくさんの先生に知ってほしくて、体験してほしくて、今回は模擬授業を5本プログラムの中に組み込みました。順に模擬授業の様子をレポートしていきます。
最初は、miyagiTouchと凸版印刷のアダプティブな算数ドリル「やるKey」を利用しての、小学校算数「直方体や立方体のかさの表し方を考えよう」のまとめ部分の授業です。弊社フューチャーインスティテュートの佐藤靖泰 が先生役をつとめます(いきなり先生じゃないですが、小学校での20年以上教えてきたキャリアの持ち主です。→参考エントリー「フューチャーインスティテュートに新たな仲間が加わります! - 教育ICTリサーチ ブログ」)。
教科指導におけるICT活用「MIYAGIStyle(みやぎスタイル)」 - 宮城県公式ウェブサイト
miyagiTouchを使ってグループで理解を深める
今回の授業では、やるKeyで参照できる学習者の履歴をもとに、ジグソー的手法で学び合う方法をとりました。それぞれにタイプの違う問題3つを、3人グループで解いてもらいます。
3人グループになって、一人ずつで別の問題を解いていきます。誰がどの問題を解くのかを話し合います。問題を解くだけではなく、「どうやって解いたか」をあとで説明しなくてはダメ。他の2人にわかるように、解き方を書かなければなりません。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/5jxGAAqQTf
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
MiyagiTouchを使って、問題を解いていきます。グループの他の2人にわかるように、書き込んでいきます。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/2bln4CJUVo
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
3つの問題、それぞれを「こうやって解きました」と説明をします。ノートを見せながら説明ができ、説明をする過程で追記をしたりということもOKです。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/0RCku6mVME
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
グループで教え合うときに、「画面に書き込みつつ説明をしてもいいですよ」というような言葉かけをしていたのが印象的でした。紙のノートよりも画面が大きいので、書き込みもしやすいかもしれません。
また、佐藤先生は授業支援アプリで見ることができる児童の解答画面のサムネイル表示についてもコメントしていました。
計算問題や図形問題の解答をサムネイルで並べることも可能。「公開カンニングなのでは?」という人もいたが、それでいいんだと思っている。分かっている子は、それでいいし、分からない子は分からないまま時間を過ごさなければいけなくなる。そういう子の助けになる。(佐藤さん) #ICT模擬授業夏祭り
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
解答のサムネイルを見ることで、分かっている子の答えを見て、分かっていない子が少しでも問題を解き始めることもある。そのときに、先生が「どうやって考えたの?」と問いかけることもできる。(佐藤先生) #ICT模擬授業夏祭り
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
まさしくそうだと感じます。結局、その時点で「できたかどうか」を問うために使うので止まるのではなく、「できなかったけど、他の人のを見て学べる」ということまで含めて使うことが、ICTによって可能になったということなのだと思いました。
瞬間での静的に止まった評価でなく、流れる動的な学びの時間を作るために、ICTを使うことができそうだと思いました。
やるKeyで各自が問題に取り組む
3人グループでの解説が終わったところで、東京書籍の教科書が収録されている「やるKey」を使って「しあげの問題」に各自で取り組みます。やるKeyでは、一人ひとりの正答/誤答に合わせて、それぞれに問題が自動出題/自動採点されます。
続いて、やるKey。直方体や立方体の問題が表示されている。どの問題を表示するかは先生が選ぶことができる。先生が用意した「しあげの問題」を各自でどんどん解いていく。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/rDGCW1wgnu
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
問題を解いた人は、「答え合わせ」をどんどんしていく。間違った問題に解説される。間違えた箇所によって、次の問題が自動出題されるようになっている。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/wmvJy54tjr
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
自動出題/自動採点ができるアダプティブなデジタルドリルは、自習時間に使ったり、補習授業で使ったり、さまざまな使い方が可能です。授業時間内で使うときにも、今回の模擬授業のように、単元全体を扱っている「しあげの問題」で使うと、単元のなかで理解がいまいち不足している箇所に児童それぞれを導いていき、復習してもらうことができると思いました。また、その学習履歴を先生が振り返り、児童にフィードバックすることによって、効率的に学ぶことができるのではないかと思いました。
No.3に続きます。
blog.ict-in-education.jp
(為田)