2018年8月2日に、NTTドコモ東北支社にて、「近未来の学校教育体験セミナー 模擬授業 夏祭り@仙台」を開催しました。ICT(EdTech)を使ってどんな授業ができるのかをたくさんの先生に知ってほしくて、体験してほしくて、今回は模擬授業を5本プログラムの中に組み込みました。順に模擬授業の様子をレポートしていきます。
模擬授業2時間目は、プログラミング「で」学びを深める理科学習。講師を務めてくださったのは、富谷市立富谷小学校の金洋太先生です。
小学校におけるプログラミング教育のねらい。プログラミングが、オーセンティックな学びに繋がるのではないかと思っている。(金先生) #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/VEHLOlaz4Z
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
今回授業で行うのは、「小学校プログラミング教育の手引き」で触れられている「小学校段階のプログラミングに関する学習活動の分類(例)」のなかで「A 学習指導要領に例示されている単元等で実施するもの」に分類されている、小学校6年生の理科「電気と私たちのくらし」です。従来の授業であれば、手回し発電器を使ったりする授業を今日は実践します、と金先生は授業をスタートしました。
身のまわりの電化製品を見てみると、必ずプログラミングを利用して制御されている。そのことを必ず授業の中で子どもたちに伝えている。(金先生) #ICT模擬授業夏祭り
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
microbitで、ハートマークを表示させてみる。今回は、bluetoothでやっています。どこでも、プログラミングができます。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/xUmYTsu1Hy
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
micro:bitを初めて触る先生方も多く、真剣に聴いていました。慣れてくると、どんどん自分のやりたい表現ができるようになってきます。その過程で、「どうやれば実現できるのか?」を考える、ペアで一緒に考える様子もとても熱心でよかったと思います。
授業の大まかな流れを説明していきます。モーターを使って、何か問題を解決してみましょう。まずは手回し発電機で、モーターを回して、弱風と強風を作ってみます。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/phv6Br20aP
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
ここで、金先生は、手回し発電機を使えば、回転に強弱をつけることができることを伝えます。速く回せば回転も速くなる、遅く回せば回転も遅くなります。逆に回せば逆回転もできます。「電池につないでモーターを動かすだけでは、そんなことはできない。でも、モーターカーや洗濯機は回転に強弱もあるし、逆回転もしています。いったいどうなっているの?」と金先生は問いかけます。この問いこそが、理科の実験とプログラミングと日常生活をぐっと近づける発問だったな、と思いました。
授業のときには、子どもたちに自分が用意したmicro:bitを配って、Aボタンを押したらどうなるか、Bボタンを押したらどうなるか、というのを子どもたちに解析させる。そして、黒板に書いて、「じゃあ、自分たちでも同じものを作ってみよう」と言ってスタートするだけです。(金先生) #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/6yMzkbtxCU
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ブロックを自分でどんどん探してやっていける。4人グループになって、いろいろ触りながら、プログラムを考えてみる。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/25LlWEIEdk
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
「最後には、必ず答えを教えるから大丈夫です!」という先生の言葉に励まされる子どもは多そうな気がします。そして、少しずつヒントを教えながら、子どもたちを伝えていきます。 #ICT模擬授業夏祭り
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
金先生から、少しずつヒントを与えてくれます。こんな感じって。モーターを止めるのは、「OFFにする」でもいいが、「モーターを0%でまわす」でもいい。それでもいい、というのを子どもたちに伝えている、という金先生。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/KnDbPBX6Xo
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
配線の仕方などは、大きく表示しながら説明をします。 #ICT模擬授業夏祭り pic.twitter.com/Bqapf1hVcm
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年8月2日
自分で考えたとおりにmicro:bitが動いたときの喜びは、ものづくりの喜びに通じるところだと思いますし、その過程でどう思考するのかを組み込んでいくことは非常におもしろいと感じました。
あっという間に模擬授業が終了。こうして実際にプログラミングをしてみることも、先生方の授業のアイデアを刺激するのに必要だと思っています。
micro:bitについて詳しく知りたい方は、サイトをご参照ください。
No.4に続きます。
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実際に富谷市立富谷小学校での、この単元の授業を見学させていただいたこともあるので、参考にリンクを貼ります。
blog.ict-in-education.jp
(為田)