教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

休校×ICTでやれたこと No.13 「ChromebookとGoogleフォームで社会科の教材を配信&提出」(町田市立堺中学校)

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府が打ち出した小中高校や特別支援学校などの臨時休校が2020年3月2日から始まりました。休校の状況にあっても、ICTを活用することで教育活動などを継続している学校の実践を「休校×ICTでやれたこと」として紹介していきます。

 今回は、町田市立堺中学校の古田一博 先生からいただいた実践で、「ChromebookGoogleフォームで社会科の教材を配信&提出」です。

Q1:どんなふうに使っているかを具体的に教えて下さい。

 古田先生は、休校要請を知ってから、急遽課題を準備したそうです。これまでに学校でChromebookなどを活用した実践を積み上げてきた経験があったからではないかと思います。

古田先生:安倍総理の休校要請をテレビで知り、急遽中学校3年生社会科の最後の単元をGoogleフォームで回答送信する形にしました。
単元は世界の人口が2100年に100億人になる時代を迎えるにあたって、人口増加率の高いアフリカに「人口抑制を求めるかどうか」という問いに対して、自身の立場を明確にした上で論理的に主張を展開するという課題です。SDGs(持続可能な開発)に関連した内容の考察を行うことで、論理的思考を深めるというねらいもあります。
ニューズウィーク誌の文書を参考に課題を出し、回答はQRコードを生徒のスマホからか送信させる状態を整えました。

www.newsweekjapan.jp

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 Googleフォームは簡単に問題を設定することができるので、スピード感をもって課題を作るときには適していると感じました。

Q2:「もっとこうであればよかった」ということがもしあれば教えて下さい。

 「もっとこうであればよかった」というふりかえりを、古田先生は以下のように書いてくれました。

古田先生:Chromebookが1人一台の配布がされていないために、GoogleのMeetを使用したオンラインでの授業展開ができなかったのは悔やまれるところです。
また、生徒が論理的思考をもとに作成した主張を生徒同士で読み合い、「賛成・反対・どちらとも言えない」、の「立場」を分けてオンライン上で討論できれば、さらに学びを深められたと考えております。何分、急ごしらえの課題であったことや、まだまだICTを活用した対話的学びのモデルを、授業者である私自身が構想・構築できていないことが今後の課題であると考えています。

 課題のやりとりだけならば、クラウドを使うことで可能なのですが、やはり顔を見ながらやりたい、リアルタイムなやりとりがしたい、というふうな感想をもつ先生方は多いと思います。教育活動のすべてがオンラインでできるようになったとしても、その形がベストかどうかは全然別の話だと思っています。こういうときだからこそ、逆に「学校の役割」「授業だからこその利点」などを考えることができるのではないかと思いました。

まとめ

 最後に、古田先生から以下のようなコメントをいただきました。

古田先生:コロナショックで様々な学校行事が中止、縮小されてしまったのは大変残念ですが、この休校措置はICT教育のポテンシャルを最大限に引き出す好機であったとも感じています。
日本はひとたび災害が発生すれば、学校が避難所になり教育活動が中断されますが、ICT機器もしくはスマホと電源があれば速やかな教育活動の再開も考えられます。避難所として占有される期間においても、授業が平然と展開できることは、今後の学校の「機能」として求められるのではないかと思います。多難な時代であるからこそ、不測の事態が起きても教育活動を遂行できる態勢を整えておくことが今後の課題であると感じています。
インターネットや電話回線を利用した教育活動はオーストラリアのアウトバック(School of the Air などで検索をすると出てきます)で非常に長い歴史と経験があります。他国の事例も参考にしながら、日本におけるICTを活用した教育環境の整備をしていくことが求められると考えています。

 学校の持っている可能性について書かれているコメントです。古田先生、どうもありがとうございました。

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 実践紹介と共に、「もっとこうであればよかった」も合わせてまとめておけば、GIGAスクール構想後の学校に役立つ知見になると思います。引き続き、フォームからの投稿を受け付けていますので、どうぞよろしくお願いします!

docs.google.com


(為田)