教育ICTリサーチ ブログ

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休校×ICTでやれたこと No.10 「Google Arts & Cultureを使って美術作品のオンライン鑑賞」(津田学園中学校・高等学校〈六年制〉)

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、政府が打ち出した小中高校や特別支援学校などの臨時休校が2020年3月2日から始まりました。休校の状況にあっても、ICTを活用することで教育活動などを継続している学校の実践を「休校×ICTでやれたこと」として紹介していきます。

 今回は、津田学園中学校・高等学校の伊藤廉 先生からいただいた実践で、「Google Arts & Cultureを使って美術作品のオンライン鑑賞」です。津田学園中学校・高等学校の生徒たちはChromebook+G Suite for Educationのアカウントを持っていて、幅広い学習に取り組めるように課題を配信しているそうです。

Q1:どんなふうに使っているかを具体的に教えて下さい。

伊藤先生:現在、本校では主要5教科の学習にとどまらず、幅広い学習に取り組めるように課題を配信しています。私が担当する美術科では、Google Arts & Cultureの“Googleのパートナー・ミュージアムが所有する美術品を高画質で鑑賞できるサービス”を活用し、美術作品のオンライン鑑賞を課題としています。
鑑賞後はgoogleフォームで感想や考えを述べさせています。こういう時だからこそ情操教育が必要であり、家庭での学習に変化を持たせていければと考えています。

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The National Museum of Modern Art, Tokyo, 東京都千代田区北の丸公園3-1, Japan — Google Arts & Culture

Q2:「もっとこうであればよかった」ということがもしあれば教えて下さい。

伊藤先生:今回は自由な鑑賞活動となるように、生徒一人一人に気に入った作品を選ばせましたが、こちらの指定した作品の鑑賞に取り組ませるなど、全員へ共通で問いかける内容も設け、スプレッドシート等を活用し、クラスメートの意見に触れられる工夫を取り入れられるとよかったです。
今後は生徒が個人として取り組むだけでなく、クラスの全員が共有できる課題とすることも考えています。

まとめ

 今回の休校期間には、美術館や博物館などのさまざまな展示が中止になってもいます。オンラインで見ることができるようなイベントも行われていますが、アプリ「Google Arts & Culture」を活用することで、オンラインで作品鑑賞を行い、さらに感想や考えをGoogleフォームで集め、生徒間で共有するということも可能になります。
 休校期間中だけでなく、普段の授業でも教科書や副教材に掲載されている作品だけでなく、より幅広い作品や資料にあたってもらうということに使えると思います。

 伊藤先生、どうもありがとうございました。


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 実践紹介と共に、「もっとこうであればよかった」も合わせてまとめておけば、GIGAスクール構想後の学校に役立つ知見になると思います。引き続き、フォームからの投稿を受け付けていますので、どうぞよろしくお願いします!

docs.google.com


(為田)