教育ICTリサーチ ブログ

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教材で使えるかも?:『Assassin’s Creed Odyssey』のディスカバリーツアーを使った修学旅行

 電ファミニコゲーマーの記事で、「カナダの高校が新型コロナで中止となった修学旅行を『Assassin’s Creed Odyssey』で行う。Ubisoftも全面協力し生徒たちにGoogle Stadia用のキーを配布」というのがありました。
news.denfaminicogamer.jp

 『Assassin’s Creed Odyssey(アサシン クリード オデッセイ)』には、「ディスカバリーツアー:古代ギリシア」が搭載されており、さまざまなガイドなどを見ることができるそうです。歴史の専門家や学者と協力して作成したテーマツアーを通して、世界を探索もできるそうで、これは教材として非常におもしろいのではないか、と思っています。
 ディスカバリーツアーのトレーラーがYouTubeで公開されていますが、こういう素材も使って歴史や地理を学ぶのは、漫画日本の歴史シリーズや歴史小説を入口に歴史が好きになったり、コーエーの『信長の野望』シリーズや『三国志』シリーズを入口に歴史が好きになったりするのと、変わらないのかもしれない、と思います。
www.youtube.com

 今回のニュースになっていたのは、ケベック州のある高校の話で、ギリシャへの修学旅行を楽しみにしていた生徒たちのために歴史教師であるケビン・ペロキン氏が『Assassin’s Creed Odyssey』を使ったデジタル修学旅行を実施したそうです。生徒はそれぞれでゲームをプレイし、そこから得た知識でレポートを書いて提出するようになっているそうです(ワシントン・ポストでも紹介されています)。
 昔、コーエーの『大航海時代 Online』を使って行った世界史の授業をお手伝いしたことがありますが、喜望峰を回ってアジアへ行くことの大変さとか、香辛料をヨーロッパに持ち帰ったときの儲かり具合とか、ものすごく刷り込まれました。こうした体感ができることはゲームの強みだと思います。
www.gamecity.ne.jp

 こうして、『Assassin’s Creed Odyssey(アサシン クリード オデッセイ)』を使って修学旅行をし、レポートを出そう、というふうに授業を設計することこそが先生の仕事であり、「どういうレポートを出すのがいいか」を普段の授業と連動させたりすることこそが、先生方がすべき仕事になってくるのだと思います。こうした事例がたくさん出てくるといいな、と思います。


(為田)