2020年7月15日に、ドルトン東京学園中等部を訪問し、起業家育成プログラム「ガイアックス特別ラボ起業ゼミ」の2回めの授業を参観させていただいた後に、荒木貴之 校長先生と木之下瞬 先生、株式会社ガイアックスのSTARTUP STUDIO責任者の佐々木喜徳さんにお話を伺いました。
今回の起業ゼミのきっかけは、2019年度の経済産業省「未来の教室実証事業」において、木之下先生がガイアックスでインターンをしたときに立てた企画が実現したものだそうです。学校(ドルトン東京学園)が外部=企業(ガイアックス)とつながりをもつことについて、荒木校長先生は、「どんどん外へ。教育は総がかりでやるべき。学校は、社会に出るための準備期間。そこで教える人が、社会を知らないのでは困る」とおっしゃっていました。
今日、授業でリーンキャンバスの説明をしてくれたガイアックスの佐々木さんは、「課題の出しづらさは大人も子どもも変わらない」と言います。だからこそ、大人と子どもが一緒になって考える場があってもいいと思いました。
荒木校長先生は、起業に携わっているガイアックスの方々から受けられる「本物からの学び」の重要性を指摘していました。また、「失敗から学べることもある。学校も、生徒たちに失敗してもらいたい」「安全に安全に、とやらずに、大きな人間になってほしい」
9月から本格的な起業ゼミを立ち上げる企画も進んでいるそうです。話の中で、「将来的には、スタートアップスタジオを学内に作りたい」というアイデアも出ていました。ドルトンがコワーキングスペースになり、「起業する子が出てほしい」「やるなら本気でやってもらいたい。失敗もたくさんしてほしい」と荒木校長先生も木之下先生も言います。
また、佐々木さんは、「良い事業アイデアがあれば、投資もしたい。本当の起業家を育てたい。」と言っていました。
荒木校長先生は、「学校の中で、Conflict(衝突)の場面は生まれにくいが、起業したらConflict(衝突)ばかり。起業を通じて、未来を生きるための課題解決力を身につけてほしい」と言っていました。
ドルトン東京学園では、午前中は登校して通常授業、午後にラボとしてオンライン授業をしているそうです。リアルな授業に戻れる部分もあるし、このままオンラインで行く、という授業もあるそうです。これまでの学校にオンラインでの活動を組み合わせることで、起業ゼミのような、学校を外につなげていく活動はやりやすくなるのではないかと思います。今後の起業ゼミの発展を注目していきたいと思います。
(為田)