教育ICTリサーチ ブログ

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ドルトン東京学園中等部 授業レポート No.2(2020年7月15日)

 2020年7月15日に、ドルトン東京学園中等部を訪問し、起業家育成プログラム「ガイアックス特別ラボ起業ゼミ」の2回めの授業を参観させていただきました。授業後に、中学1年生と中学2年生 2名ずつに少し残ってもらって、インタビューをさせてもらいました。

 最初に、今回の起業ゼミについてどう思っているか、訊いてみました。

  • 緊張しているというよりは、楽しい。知らないことを知識を持っている人から教えてもらうのが楽しい。そこから自分の考えも広がっていく。
  • 楽しい。いろいろな考え方を知れる。いろんな仕事をしている人から話を聴く機会が珍しいから。そのなかで、自分の意見を言えるのも楽しい。
  • 実際に起業した方から話を聴くことはあまりないから楽しい。すごいな、と思う。

 続いて、オンライン授業についてどう思っているか、訊いてみました。

  • オンラインだと、その場に一緒にいるより雰囲気が伝わりにくいかもしれない。
  • オフラインの楽しさもある。みんなの意見を一気に聴ける楽しさもある。
  • 自分の家で受けられるから緊張しない。ただ、ずっと画面を見てると疲れる。PowerPointの画面共有があると便利。
  • ネット上の問題が増えてきている。やり取りしている表情が見えないのは怖い。どう思っているのか気にしちゃうので、それは嫌。その一方で、ネット上のコミュニケーション、ふるまいを学ぶことができている。
  • オンラインだと、存在が近く感じて、表情も大きく見えるので集中できる。先生の話が入ってくる。
  • 学校だと先生もいて、友達もいる。私は1年生なので、会わないままオンライン授業になったので、「身長、こんなに高かったんだ!」とびっくりしたりする。
  • 無駄な時間、雑談とかがオンラインだと少ない。これはこれで大事だったんだな、とも思う。

 こうして生徒たちの声を聴いてみると、大人とほとんど変わらない感想だと思いました。リモートワークを多くしている社会人もほぼ同じことを言うように思います。ICTを使う場面が増えることで、オンラインでの活動についての評価を的確にしているように思いました。
 また、「オンラインでのコミュニケーションや振る舞い」、「雑談や無駄な時間の価値」など、これまでの授業とオンラインも取り入れた授業との過渡期に考えていかなければならないキーワードが多く含まれていたインタビューだったと思います。

 これからは、子どもたちと一緒に、これからの授業の形を考えていく、という機会も増えていくだろうし、そうあるべきではないかと感じました。
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 No.3に続きます。

(為田)