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横浜市立鴨居中学校 分散登校 授業レポート No.1(2021年9月3日)

 2021年9月3日に、横浜市立鴨居中学校を訪問させていただきました。横浜市の中学校は、新型コロナウイルス感染症対策として、夏休みを8月31日まで延長し、その後は分散登校・短縮授業という方針が出て、一人1台のChromebookの持ち帰りも始まりました。
 鴨居中学校は、生徒を各クラスAグループとBグループに分けて1日おきに登校してもらっています。登校したグループの生徒は十分に距離をとった教室で対面授業を行い、もう一方のグループは家庭学習でChromebookを使って教室で行われている授業に参加します。

 同じ横浜市内の中学校でも、学校によって違う形式で授業をしています。齋藤浩司 校長先生にお話を伺うと、「まず鴨居が先陣をきってやってみよう。失敗しても課題として発信しよう」とおっしゃっていて、横浜市全体での新しい授業の形を作り出していくという動きに取り組んでいる様子が感じられました。
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 鴨居中学校での分散登校の授業の基本的な形式は、以下のようなものです。

  • 基本的にはクラスごとにGoogle Meetを開催する。生徒は横浜市の発行しているGoogle Workspace for Educationのアカウントでログインし、Google Meetに参加する。
  • それぞれの教室に教科担当の先生がやってきて授業をする。教室で行われる授業に、オンラインで参加している生徒もGoogle Meet経由で参加することができる。
  • 授業は対面あるいはオンラインで受けることができるので、先生は2日続けて(Aグループ用とBグループ用に)同じ授業をすることはしない。今日、数学の授業をオンラインで受けたグループAの生徒は、翌日にも数学の授業があれば、続きを対面授業で受けることになる。
  • 教科書や副教材などを使うこともあるので、学校から必要なものを持ち帰る必要がある(ロッカーに置きっぱなしができなくなった)

 分散登校の2つのグループに同じ授業をしない理由を齋藤校長先生に質問すると、「先生が大変なことと、前期期末試験が9月にあるため、進度を遅くしないためです」とおっしゃっていました。
 学校の新型コロナウイルス感染症対策については、「オンライン授業をするか/しないか」という形でニュースなどで報道されることもありますが、学校の立場からすると、「オンライン授業をするか/しないか」の判断は、授業で教えられるべき資質・能力、テスト範囲(中学3年生にとっては、進路にも大きく影響があります)など、カリキュラム・マネジメント全体に関与する問題です。
 鴨居中学校では、そうした点も考慮して、上記の形式での授業を実施しています。ただ、すべての授業を止めずにそのまま行っているということは、いまはグループAとグループBでの分散登校の形をとっているものの、「体調が悪いので登校しません」とか、「ワクチン接種の副反応のためオンラインにします」などのアクシデントにも対応できるようになる、ということだと思います。
 そうなれば、極端な話、対面に登校してくる生徒が0人であれば完全オンライン授業になります。いま鴨居中学校が行っている授業は、現在より状況が悪くなったときのための準備にそのままなるように思います。

 No.2以降で、参観させていただいた学活や授業の様子をレポートしていきたいと思います。先生方の取り組みをお伝えできればと思います。

 No.2へ続きます。
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(為田)