教育ICTリサーチ ブログ

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授業で使えるかも:「これからの日本のために財政を考える」をBingのチャットと読んでみた

 財務省が2023年4月に発行したレポート「これからの日本のために財政を考える」を読みました。PDFで28ページの資料で、文章に加えて図表も多く入っていて読みやすいものになっています。財務省が出しているこのレポートのURLをBingのチャットで指定して、財政について考える対話をやってみました。

 出てくる意見の出典を見たいと思ったので、Bingのチャット検索機能を使います。以下のような文章をBingに伝えました。

以下のURLで、財務省が出している日本の財政についての資料を読み、2023年度現在の日本の財政について考えられる問題点を5つ挙げてください。

https://www.mof.go.jp/policy/budget/fiscal_condition/related_data/202304_kanryaku.pdf

 すると、Bingから返答が返ってきました。こちらが指定した通り、問題点もきちんと5つ挙げられています。ただ、5つの問題点のうち3つで「資料には記載されていませんが」「資料では触れられていませんが」から始まっているのは、大丈夫かな?と思ったりもします。また、細かい数字も違っているところがあるので、このチェックはしなくてはならないように思います。

 社会の授業などで使えないかな、と思ったので、Bingに書いてもらった文章を中学生にもわかるように、Bingに以下のようにリクエストしてみました。

ちょっと難しいので、中学生でもわかるように簡単に書き直してもらえますか?

 Bingは、「中学生でもわかるように簡単に書き直してみますね」と書き直してくれました。ここの書き直しはよくできているように思います。さりげなく難しい言葉が言い換えられていたり、細かい内容を単純化したり割愛することで読みやすい文章になっています。

 こうしてBingに書いてもらった中学生向けの文章を、自分で読み直してデータを入れたり、追加の説明を入れる、という仕事のやり方もこれから広がっていくのだろうな、と感じました。

 いろいろな文章をこうしてBing(やChatGPT)などで「一緒に読んでいく」という活動を先生方も試してみるといいと思いますし、子どもたちを前に教室でデモンストレーションして、便利なところと足りていないところを一緒に確認する活動もしてみるといいと思いました。

(為田)