教育ICTリサーチ ブログ

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映画「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」→シュテファン・ツヴァイク→『ジョゼフ・フーシェ』→立命館大学政策科学部というつながり

 映画「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」の予告映像を見て、おもしろそうだと惹かれ、いろいろと調べてみました。
royalgame-movie.jp

 公式サイトに掲載されているコラム「シュテファン・ツヴァイクとその最後の作品」を読んで、この映画の原作が『チェスの話』という話であること、この『チェスの話』がシュテファン・ツヴァイクの最後の作品で、これを書き上げてすぐに自殺していることを知りました。
 原作がわかったので、ネットで検索してみるとツヴァイク短篇選に収録されていることがわかったので、図書館で取り寄せて読んでみました。何というか不思議な話だったのですが、映画「ナチスに仕掛けたチェスゲーム」の予告映像と照らし合わせながら「これが映像になるのか…」と楽しみになりました。文章だからの良さと、映像だからの良さがあるので、両方を知って比較をするのもしてみたいなと思いました。

 シュテファン・ツヴァイクのことを調べていたら、『ジョゼフ・フーシェ ある政治的人間の肖像』の作者でもあることに気づきました。『ジョゼフ・フーシェ ある政治的人間の肖像』は、大学受験のときに取り寄せた立命館大学政策科学部のパンフレット(今みたいにサイトなんてなかった1993年です)のなかで教授が推薦図書に挙げていて、岩波文庫を買って読んだのでした。

 ジョゼフ・フーシェは、フランスの政治家で、フランス革命第一帝政フランス復古王政と目まぐるしく変わる政治体制のなかでずっと生き抜いている人で、「こういうのも、政治であるのです」と先生がコメントを書いていたように思います。「探したら見つかるかな?」と検索してみたら、立命館大学政策科学部が出している「政策科学って何? 第9版」(2014年2月発行ですかね?URLからの推測ですが…)の105ページで佐藤満 教授が挙げています。たぶん、僕が目にしたのも同じ佐藤先生の推薦じゃないかと思います。

 気になった映画から、原作を探して、そこから過去に自分が読んだ大学のパンフレットを探して、そこで自分の記憶にあったものが見つかって…という体験はなかなか楽しかったです。
 「あれって、何だっけな…」というのを一対一対応で答え探しをするのではなく、そこからどんどん次に繋がっていく体験って本当に楽しい。最近見た映画の予告映像を見て、原作を探して、その作者の作品から自分の大学受験のころを思い出す、ということができたわけですから。こういういろいろ繋がっていく体験の楽しさを、インターネットやデジタルを使って子どもたちもしてもらえたらいいなあ、と思っています。

(為田)