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渋谷区立千駄谷小学校 授業レポート No.4(2023年6月2日)

 2023年6月2日に渋谷区立千駄谷小学校を訪問し、1時間目と2時間目に授業を参観した5年生の教室で、一人1台のSurface Goを日常的に活用していることが感じられる場面を見つけました。

 一つは、教室に用意されている延長コードです。1本だけではなく、何本か長めの延長コードが用意されていました。
 一人1台の情報端末を使った授業をしていると、手を挙げて「先生、(電源が)あと5%しかない…」という子がいる場面をよく見かけます。電源がなくなれば情報端末で何もできなくなってしまうので、先生が一時的に情報端末を預かって壁際で充電して、子どもは机で充電が進むのを待つことになり、その間にも授業は進んでしまいます(あるいは、その間全員が情報端末を使わない活動をすることになります)。
 そうならないように、千駄谷小学校の5年生の教室では延長コードが用意されていて、壁のコンセントから教室のどこまででも延長コードを伸ばして使っていました。足に引っ掛けてしまわないように注意はしなければなりませんが、授業中にそんなに立ち歩かない状況であれば大丈夫ですし、休み時間など大勢が立ち歩く状態のときにはみんなで気をつければ、こうした環境を教室に用意することも可能です。

 もうひとつ、先生の教卓のところに大きなモバイルバッテリーが充電されていて、自分の机に持って行って使えるようになっていました。コンセントや延長ケーブルから遠い席の子は、使う機会が多そうだと思いました。

 また、教室の後ろの黒板には、Teamsのチームコードが書かれていました。教科のコードだけでなく、委員会のコードなどもあり、千駄谷小学校の子どもたちの学校のさまざまな場面でTeamsを活用して活動をしていることがわかります。

 延長コードやモバイルバッテリー、黒板での情報伝達など、こうした環境作りも一人1台の情報端末を日常的に活用するときに大いに役立つことができると思いました。こうした準備に予算をつける、ということが何より大事だと思いますので、予算をつける部局のみなさんは、こうした事例をたくさん知ってほしいと思います。

 No.5に続きます。
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(為田)