教育ICTリサーチ ブログ

学校/教育をFuture Readyにするお手伝いをするために、授業(授業者+学習者)を価値の中心に置いた情報発信をしていきます。

令和4年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果

 文部科学省のサイトで、令和4年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果が公表されました。

 今回、データを見てみて、以下のデータを関心をもって見ました。

令和4年度 学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(概要)

 学校における主なICT環境の整備状況等の推移を見ていくと、端末は一人1台ほぼ行き渡っているし、インターネットへの接続も整備が進んでいるように思えます。
 一方で、授業で先生が教材を提示したり、一人1台の端末で作ったアウトプットを教室全体で共有するためには、大型提示装置がある方が先生は授業をしやすいと思うので、整備が進んでいるように感じます。

 今回の調査結果のなかでいちばん大きく数字に変化があったのは、学習者用デジタル教科書だと思います。こうして整備が進んでいる現状で、子どもたちの学びをサポートする効果的な使われ方がされるようにサポートをしていくことが重要だと思います。

 学校種別 学校における主なICT環境の整備状況も見ることができます。現場に行っている感じだと、中学校・高校でのICT活用はまだまだ日常に根付くように、日々の学習活動で活用されるようにしていきたいなと思っているのですが、そうしたことを感じさせない数値が出ています。小学校と比べても整備は遜色ないように思います。
 調査結果の数字を見る限り、整備はできている。あとは、「どう使うか」ということの普及だと思っています。中学校・高校において、授業のなかでどんなふうに使われると効果があるのか、このブログでも取材・レポートを続けていき、発信をしていきたいと思います。

市区町村(設置者)別教育の情報化の実態に係る主な指標

 都道府県別で、市区町村別での指標も見ることができます。お世話になっている自治体の数字を見て、県内の他自治体と比べるとどんな数値なのかもチェックしていきます。アドバイザーをさせていただいている神奈川県葉山町や埼玉県戸田市を見たくて、神奈川県と埼玉県を見てみました。

 大型提示装置の整備率、神奈川県でも埼玉県でも伸びています。大型提示装置も、電子黒板のこともあるし、天井に設置するプロジェクタのときもあるし、大型デジタルテレビのこともあります。それぞれの良さがあると思うので、どのように使っているのかについてもブログでレポートしていきたいなと思いました。

まとめ

 データ上の数字を見ると、着実に整備は進んできているように思います。関係部署の皆様の、学校の先生方の頑張りによるものだと思います。そのうえで、整備されたICTを活用して授業力向上や児童生徒のICT活用を上手に行っている自治体や学校の様子を見ていくことが大事だと思います。
 一人1台の端末整備はゴールではなく、スタートです。整備された端末をどう使って、子どもたちの学びを変えていくのかを考え、うまくいっている方法論、予算をつけて横に展開する動きを民間の立場から支援していきたいと思います。

(為田)