2018年5月13日に、イベント「みんなでつくる!情報時代の学校~教師・家庭・地域・民間をICTでつなぐとできること」をNTTドコモ東北支社の会議室にて開催しました。
今回は、明石台小学校での実践を裏側から支えていた、NTTドコモ東北支社の阿部智さんのプレゼンを紹介します。
明石台小学校での今回の取り組みは、ソフトの面では、デジタル教材「やるKey」と、授業支援・協同学習支援アプリ「ロイロノート・スクール」を使っての、小学校4年生と6年生の授業での実践です。
今回の実践を支えていたインフラのベースにあったものは、NTTドコモのタブレットとネットワークでした。これらがあったからこそ、学校→家庭学習→校外学習へと、学びの場を広げることができました。
また、「やるKey」と「ロイロノート・スクール」は、クラウド上にて児童の「学習プロセスや学習成果を記録保存する」機能を、先生・児童・保護者それぞれが、学んだことのインプット・整理まとめ・アウトプット、児童の得意分野・苦手分野など習熟度の把握、個別の指導計画や評価に活用し、ハード・ソフト・クラウドを合わせて「学びの見える化」を実現したインフラでした。
できることを増やす、使える場所を増やす、そうしたことがインフラの役目かと思っている。(阿部さん) #情報時代の学校 pic.twitter.com/AYktiwGyNd
— 為田裕行 (@Hiroyuki_Tameda) 2018年5月13日
まさに、「できることを増やす、使える場所を増やす」を実現してくれていたと思います。このインフラの役目を、より多くの学校で使ってもらうように、NTTドコモ東北支社は「ドコモ教育ICT加速化支援プログラム」という新プロジェクトをスタートすると、この場で阿部さんは発表しました。
後日、配布された資料を抜粋してみます。
ドコモ教育ICT加速化支援プログラム概要
- ドコモはこのプログラムで何をするのか?
- LTE 機能を搭載したタブレット端末(iPad/chromebook)を貸し出します。
- プログラミング教材(embot/microbit)を貸し出します。
- 貸出期間は 2018 年 9 月~2019 年 7 月を予定しています。
- 応募制(書類選考+プレゼンによる選考)
- ドコモはこのプログラムをなぜやるのか?
- こんな自治体/学校法人におすすめ
- 現状の環境整備計画の推進のためにモデル校事業を検討している。
- 現在行っている調査研究事業における情報端末の拡充を検討している。
- 現状の整備状況や運用上の課題やトラブルを解決したい。
- 新しい学習指導要領施行に向けて,教員の育成や授業研究など準備をしたい。
- 想定している教育事業
- 情報活用能力の育成(カリキュラム横断型の探究活動やプログラミング)
- 社会に開かれた学校教育の実現・企業連携
- へき地校・小規模校での ICT 活用
- 特別支援教室での ICT 活用
応募資格があるのは、「東北地方にある県市町村の教育委員会・教育センター / 学校法人」となっており、学校単位での申し込みは受付できないとなっています。これは、ICT環境整備をする教育委員会/学校法人の事業を支援したいという、NTTドコモ東北支社の意思が出ている資格基準だなと感じます。
LTE機能をもつ端末を貸し出すということは、仮にある教育委員会が選考に通って端末を借りることができたならば、管轄下にあるどの学校に持っていっても、すぐにネット環境を使って授業をすることができるということです。
これから学校をどうしたいのか、というビジョンをしっかりと整理して、ドコモに伝えることができれば、大いにチャンスは有るのではないかと思いました。第1期の〆切が2018年6月15日だったのですが、いくつかの自治体・学校法人からの応募があったと阿部さんは言っていました。これから一次選考(書類)、二次選考(プレゼン)と続いていきます。二次選考では、既存の計画との整合性(課題解決の観点、LTE の有用性や新規性)について評価をし、最終的な選出件数は3~6件を想定しているそうです。今後の展開が非常に楽しみです。
No.8に続きます。
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(為田)