教育ICTリサーチ ブログ

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富士見市立針ケ谷小学校 開校40周年記念セレモニー レポート No.2(2024年1月31日)

 2024年1月31日に富士見市立針ケ谷小学校で開催された開校40周年記念セレモニーに参加させていただきました。セレモニー終了後の昼休みに、実行委員をしていた6年生6人が校長室に来てインタビューに答えてくれました。

今回の準備で、デジタルを使っていた部分は?

 最初に、「今回のイベント準備で、デジタル(コンピュータとかインターネットとかクラウドとかスマホ)を使っていた部分、特にやってよかったな、と思う部分を教えてください」と質問してみました。

  • 広報をしていました。児童集会とかで、キャラクターの写真を載せて発表しました。
  • 記念誌のデザインを決めるときとか、記念トートバッグのデザインを決めるときに、コンピュータを使いました。
  • セレモニーチームです。今日のセレモニーで何をやるかを決めて、広報の係の人に伝えたりしました。PTAの人たちと協力して動画を作りました。
  • セレモニー当日のリーダーをしました。台本を作ったり、プロジェクタで映すスライドを作りました。話し合いのときに、Teamsが役に立っていたと思います。
  • 今日はゲームが盛り上がって、すごく嬉しかった
  • Formsを作ってアンケートを実施しました。そっちの方がみんなの思いがくみとれるかな、と思ったから。みんなの意見を聞けたりするのがうれしい。
  • 動画編集も好き。もとを3人で作って、(PTAの)鈴木さんに渡した。iPhoneでも動画編集は簡単だった。タイピングとかも遅かったり、原稿を作るのは難しかったけど、力を身につけられたと思います。

 実行委員のみんなは、教室でリアルに話し合ったり準備をしたりするだけでなく、Teamsを使った話し合いもしていたそうです。Teamsはクラウド上で話し合うことができるので、放課後や週末など学校にいない時間にもやりとりができていたそうです。

 本木千穂 校長先生は、「こんなにできると思っていなかった。思っていた以上に、みんなに力があって動いてくれた。あなたたちの言葉で290名が動いてくれた。この体験がこれからの大きな力になる」と6年生に伝えていました。
 また、6年生を担任されている塩田恵也 先生は、「意外と何とかなったな、と思う。こうして、踏み出す経験をするのが大事で、みんなの武器になったと思う。新しい武器を中学校でも活かしてほしい」と6年生に伝えていました。

コンピュータを使った勉強をしてきてよかったことは?

 今回、6年生が開校40周年記念セレモニーを企画運営するときにICTを活用できたのは、日頃から一人1台のコンピュータを授業や学校生活のなかで使っているからこそです。今回のセレモニーの準備以外のところで、「針ケ谷小学校でコンピュータを使った勉強をしてきて、よかったなと思うことってありますか?」と質問してみました。

  • オクリンクでカードを送ると、他の人のいいところを読み取れるのが好き。
  • 字が下手で、自分が書いた字が読みにくいけど、コンピュータで入力すると字がくっきりで読みやすい。
  • あまり手で書くのが速くなかったり、字が上手じゃない人がPCを導入するといいな、と思う。
  • まとめたり調べたりするときに、資料が先生から送られてくるのがいい。紙の資料だと大きさを変えたりできないので不便。
  • 時間が余ったときにドリルができるのがいい。
  • セルビアの学校と繋いで、お互いの学校の良さを伝え合うことができた。

 子どもたちが、いろいろな場面でコンピュータを使っていることがよくわかりました。学校のいろいろな場面で、自分で考えたり、何かを表現したり、コミュニケーションをとるツールとして一人1台のコンピュータを活用する機会があれば、子どもたちはどんどん使いこなしていきます。そうした機会を作り、子どもたちがする活動を先生方が価値づけてあげることこそが大事だと思います。
 針ケ谷小学校で6年生が今回のセレモニーでできたようなことを、他の小学校でもどんどんチャレンジするようになればいいと感じました。

(為田)