9月17日(水)に、国際医療福祉専門学校を訪問させていただきました。ご案内いただいた小澤先生の名刺には、「救急救命士×ICT ~1人1台のiPadAir」と書かれています。その名の通り、1人1台のiPad環境で勉強できる教室です。
救急救命学科と理学療法学科があるため、実習も多いそうで、こうした器具がたくさん。
ICTの導入が進んでいる学校を訪問する時に、実は感想として先生方からコメントを多くいただくのは、「実習の様子を録画する生徒(学生)が多い」ということです。
工業系であれば溶接や配線などの技術だったり、スポーツ系であれば、フォームやパフォーマンスなどを録画してその場で見る、というふうに多く活用されています。
教室を拝見した時に感じたのは、ちょっとした工夫で、先生方のマインドを変えることができるのかもしれない、ということです。拝見した教室では、壁一面がホワイトボードになっていました。こうなると、天吊のプロジェクタであっても、中央に投影されてもまだ左右に書く場所が大きく残っているので、書きやすいと感じました。
また、ホワイトボード上にプロジェクタを投影することで、電子黒板のように、投影した画像にメモを描くことができます。メニューからペンツールを選ばなくても、ホワイトボードに備え付けのマーカーで簡単に書き込める、というのは、先生方にとっては敷居を大きく下げてくれるだろうな、と感じました。
下の写真では、教室内を天吊のWebカメラで撮影した映像を表示しているところです。このWebカメラの動作も、iPadで制御しているそうです。
また、学生さんがグループを作って、先生方が授業内で行おうとしている活動を、モニターとして実際にやってみているそうです。iPadに詳しく、慣れている学生グループのメンバーでさえ、操作に戸惑ったりするようならば、授業に導入するのは難しいので再考する、とおっしゃっていました。こうした実験体制とサポート体制が校内で組めるのは理想的だな、と感じました。
壁一面のホワイトボードは、実はかつての教室の横側面を使っています。前に設置されている黒板はそのままにして、教室を90度回転させているということになります。
こうした一工夫で、教室の利用シーンが大きく変わるのも、現場で教える先生方のノウハウが活かされているからかな、と感じました。