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淑徳小学校 淑徳アルファ カズトロジー 授業レポート No.4(2024年2月20日)

 弊社フューチャーインスティテュートは、淑徳小学校放課後クラブ 淑徳アルファで、コンピュータを使ってさまざまな活動を行う授業「カズトロジー」を行っています。2023年度に授業で取り組んだことを紹介していきたいと思います。

 2024年2月20日に、2年生のクラスでクイズができるサイト「Blooket」を使いました。2年生とは夏休みにQuizizzを使ってなぞなぞ・クイズ大会をしましたが、そのときに正解し続けないとランキングの上位に行けないので、1問でも間違えてしまうと子どもたちのモチベーションが下がってしまうのが気になっていました。
 そこで、今回は違うルールでクイズ大会ができるBlooketを使ってみました。Blooketでは、クイズをどんなルールで行うかゲームモードを選ぶことができます。そのなかで、「Gold Quest」を選択しました。Gold Questのゲームでは、決められた数の問題を問いて正答数や所要時間などからランキングを決めるのではなくて、制限時間内に先生が作成した問題がくりかえしランダムに出題されます。
 問題に正解すると、3つの宝箱が表示されて、そこから1つを選ぶと得点が増えたり減ったり、ときに他のプレイヤーから奪ったりと運の要素が入っているので、あまり問題を解けない子たちも問題に取り組むモチベーションを失わずに参加できていました。子どもたちの熱中度はすごかったです。

 今回は、18問を7分間で何度も解くことになります。一度間違えた問題も、再出題されることがあるので、回答を覚えておこうという気持ちにもなると思います。

www.blooket.com

 今回、すべての問題をCopilotで作成してみました。Copilotで「小学校2年生が楽しめるクイズを、4択問題の形式で10問作ってください」とプロンプトを投げて、作ってもらったクイズをあえて「そのまま」子どもたちに出題してみました。

 Blooketを終えてから「今回のクイズはAIが作ったんだよ」と子どもたちに伝えました。そこで、「クイズ大会をやってみてどうでしたか?」と「AI(エーアイ)が作ったクイズ、どうでしたか?」という2つの質問にスクールタクトで答えてもらいました。
 今回BlooketでやったGold Questのルールでは、正解してもポイントが減ってしまったり、プレイヤー同士でポイントを取り合うことができます。このゲームルールが楽しかったという感想が多く書かれていました。逆に、せっかくがんばって正解したのにポイントをとられて嫌だった、という感想もありました。このあたりは子どもたちには賛否両論ありました。

 ゲームの感想以外には、一人の子が「今人口が一番多いのは、インドなのに中国になってる」とAIの間違いに気づいていました。その子が書いた言葉をクラス全体に紹介して、「AIは間違えたりすることもあるよ」ということを子どもたちに伝えることもできました。

 ゲームを楽しくやってみることと合わせて、「AIでこんなこともできるのか」「AIはこんなことを間違えるのか」ということも少し感じてもらえたらいいな、と思いました。

 No.5に続きます。
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(為田)